MDSAP

 

QUALITY MANAGEMENT SYSTEM MANUAL

 

Document No.: MDSAP QMS P0001.003

 

Revision Date: 2017-01-09

 

 

 

注意:

 

MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルには基本的な品質要求事項が含まれている。 品質マネジメントシステムが導入されつつあり、そのように導入が行われると、より多くのサポート文書が追加されていくことになるので注意すること。

 

 

 

序文

 

政府と産業界の中で、品質マネジメントシステムのアプローチの使用が増加している。 MDSAPは、日常業務における一貫性、効率性、有効性を高めるため、IWA 4品質マネジメントシステム - 各国政府におけるISO 90012015の適用に関するガイドラインから派生した品質マネジメントシステムモデルを採用している。

 

このMDSAP品質マネジメントシステム(QMS)つぎのようにガイダンスを提供する:

 

MDSAPのミッションに関連する設計・開発プロセス、製品/期待する成果、サービス、並びに重要なマネジメント及び管理支援サービス、そして製品/期待する結果及びサービスの品質を継続的に改善し強化する。

 

このMDSAP品質マネジメントシステムマニュアルはMDSAPによるサイト全体の品質の原則と実務を実施するために必要な情報が含まれています。このマニュアルの予想される読み手は、公的機関、規制される産業界、対応当局、およびその他のMDSAP関係者とMDSAPQMSを理解したいそれらの構成員が含まれる。

 

トレーニングはQMS導入に不可欠な要素である。すべてのMDSAP関係者にとって、このマニュアルで説明される方針と手順による説明責任を実行することに先立ってトレーニングすることが求められる。その他、品質システムに関する一般的な情報は、以下のようにインターネット上で見つけることができる:

 

American Society for Quality, Learn About Quality www.asq.org

 

International Organization for Standardization - ISO 9001:2015 www.iso.org

 

 

 

配信:

 

MDSAP参加者/構成員および一般の人々は、FDAのウェブサイトを通じて、現在の(管理されている)MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルにアクセスすることができる:

 

http://www.fda.gov/MedicalDevices/InternationalPrograms/MDSAPPilot/ucm377583.htm.

 

 

 

First Edition and initially released: 2013-09-09, Second Edition: 2015-09-22, Third Edition 2017-01-09

 

Uncontrolled when printed: For the most current copy, contact MDSAP@fda.hhs.gov

 

 

 

イントロダクション

 

医療機器単一監査プログラム(MDSAP)の目的は、単一監査プログラムの開発、管理、監督であり、認定された監査機関が複数国の規制当局のニーズを満たすための単一の規制監査を可能にするものである。

 

MDSAP RAMDSAP規制当局)は、監査機関とその監査人を認識し監視するために、規制当局に関係するため、そのプロセスと手順を確立している。 MDSAP QMSは、医療機器メーカーの品質マネジメントシステムの監督に重点を置いた効率的かつ効果的で持続可能な単回監査プログラムを管理するための規制戦略の活用を可能にしている。

 

医療機器メーカーの品質マネジメントシステムの単一監査には、設計・開発(適切な場合)、Good Manufacturing PracticesGMP)、有害事象報告、および参加国規制当局のその他の適用要求事項の評価が含まれる。

 

 

 

1.適用範囲

 

MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルは、MDSAPの要求事項を規定している:

 

•顧客および適用される規制要求事項を満たすサービスを一貫して提供する能力を実証するもので、

 

MDSAPシステムの継続的改善プロセス、顧客に対する適合性の保証、および適用される規制要求事項への適合性を含み、品質マネジメントシステム(QMS)の効果的な適用を通じて顧客満足を向上させるものである。

 

MDSAP内での品質マネジメントシステムの適用は、MDSAPが以下のような重要な分野で主要な目標とゴールを達成するのに役立せることができる。

 

•プロセス

 

•コミュニケーション

 

•組織の有効性と効率性

 

 

 

MDSAP関係者は、品質マネジメントシステムの開発、実施、そのメンテナンスにより、意思決定プロセスにおけるMDSAPのすべての関係者、スタッフ、顧客、(内外の)ステークホルダーの関与を改善し、すべてのMDSAP関係者に高品質の製品およびサービスを提供するために利用されるプロセスの有効性を最大化できると考えられる。

 

医療機器単一監査プログラムは、品質マネジメントシステム(QMS)の方針と手順の実施を通じて、1MDSAPのミッションに関連するプロセス、製品、サービスの設計・開発(クリチカルマネジメントおよび管理的支援サービスを含む)2MDSAPに係わる製品およびサービス品質を継続的に改善し強化することである。

 

MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルは、MDSAPの品質マネジメントシステムを理解するための重要な要素で、明確に組織へのガイダンスを提供することを目的としている。 MDSAP関係者に対しては、MDSAP品質マネジメントシステム(QMS)の効果的な実務知識を有し、関係を持つことが義務として掛かっている。

 

品質マネジメントシステムの設計と実施において、MDSAP QMSは以下を決定する:1)顧客の明示されたあるいは暗示されたニーズ; 2)作業プロセスおよび製品に対する適用される規制要求事項; 3)すべてのMDSAP関係者が識別したその他の要求事項。

 

MDSAP品質マネジメントシステムの目標は、MDSAPの製品およびサービスの品質を向上させることである。 目標を達成するために、ISO 180912014品質マネジメントシステムに基づくプロセスベースの品質マネジメントシステム-各国政府におけるISO 90012008の適用のためのガイドラインは、識別されたMDSAPプロセスの管理に使用される。このマニュアルでは、顧客や利害関係者に製品およびサービスを提供し、ISO 90012015規格の要求事項を満たすために利用され識別されたプロセスを管理するために、品質マネジメントシステム内で何が行われるかを説明する。 基本的な事業計画を実行する際のMDSAP関係者の役割は以下の通りである:

 

 

 

1-省略

 

* * セクション1終わり * *

 

 

 

2.引用規格

 

MDSAP品質マネジメントシステムの確立されている諸定義と基本は、以下の文書で明確にされている。

 

ISO 18091:2014 Quality Management Systems Guidelines for the Application of ISO 9001:2008 in Local Government

 

ISO 9001:2015 Quality Management Systems Requirements

 

ISO 9000:2015 Quality Management Systems Fundamentals and Vocabulary

 

ASQ Quality Glossary

 

* * セクション2終わり* *

 

 

 

3. 用語と定義

 

監査 - 監査基準が満たされている程度を判定するために,客観的証拠を収集し,それを客観的に評価するための,体系的で,独立し,文書化したプロセス (ISO 9000:2015)

 

力量 - 意図した結果を達成するために,知識及び技能を適用する能力(ISO 9000:2015)

 

適合 - 要求事項を満たしていること(ISO 9000:2015)

 

継続的改善 - パフォーマンスを向上するために繰り返し行われる活動(ISO 9000:2015)

 

是正処置 - 不適合の原因を除去し,再発を防止するための処置(ISO 9000:2015)

 

顧客 - 個人若しくは組織向け又は個人若しくは組織から要求される製品・サービスを、受け取る又はその可能性のある個人又は組織(ISO 9000:2015)

 

顧客満足 - 顧客の期待が満たされている程度に関する顧客の受け止め方(ISO 9000:2015)

 

文書 - 情報及びそれが含まれている媒体(ISO 9000:2015)

 

インフラストラクチャ - 組織の運営のために必要な施設,設備及びサービスに関するシステム(ISO 9000:2015)

 

マネジメントレビュー - 組織の品質マネジメントシステムの状況と有効性を確認するための定期的な経営会議(ASQ Glossary)

 

不適合 - 要求事項を満たしていないこと(ISO 9000:2015)

 

組織 - 自らの目標を達成するため,責任,権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ,個人又はグループ(ISO 9000:2015)

 

手順 - 動又はプロセスを実行するために規定された方法(ISO 9000:2015)

 

プロセス - インプットを使用して意図した結果を生み出す,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動(ISO 9000:2015)

 

プロセスオーナー - プロセスのすべてのレベルで様々な機能や作業活動を調整する人は、必要に応じてプロセスの変更を行う権限や能力を持ち、パフォーマンスの実効性を確保するために、プロセス全体のサイクルを管理します。(ASQ Glossary)

 

製品 - 組織と顧客との間の処理・行為なしに生み出され得る、組織のアウトプット(ISO 9000:2015)

 

提供者 - 製品又はサービスを提供する組織(ISO 9000:2015)

 

品質 - 本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度(ISO 9000:2015)

 

品質改善 - 品質要求事項を満たす能力を高めることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部(ISO 9000:2015)

 

品質マネジメントシステム(QMS) - 品質に関するマネジメントシステムの一部(ISO 9000:2015)

 

品質マニュアル - マニュアル組織の品質マネジメントシステムについての仕様書(ISO 9000:2015)

 

品質目標 - 品質に関する目標(ISO 9000:2015)

 

品質計画 - 品質目標を設定すること及び必要な運用プロセスを規定すること,並びにその品質目標を達成するための関連する資源に焦点を合わせた品質マネジメントの一部(ISO 9000:2015)

 

品質方針 - 品質に関するトップマネジメントによって正式に表明された組織の意図及び方向付け(ISO 9000:2015)

 

要求事項 - 明示されている、通常暗黙のうちに了解されている又は義務として要求されている、ニーズ又は期待(ISO 9000:2015)

 

資源 - 必要に応じて、要求事項を満たすために特定のプロジェクト、製品、プロセス、および/または契約に適用されうる人、時間、金銭、設備、支援活動のこと。

 

リスク - 不確かさの影響(ISO 9000:2015)

 

サービス - サービス組織と顧客との間で必ず実行される,少なくとも一つの活動を伴う組織のアウトプット(ISO 9000:2015)

 

利害関係者 - ある決定事項若しくは活動に影響を与え得るか,その影響を受け得るか,又はその影響を受けると認識している,個人又は組織(ISO 9000:2015)

 

訓練 - 知識を伝達すること、及び技能を育成するための構造化されたプロセス。

 

* * セクション3終わり* *

 

 

 

4. MDSAPの内容

 

4.1 MDSAPとその状況の理解

 

MDSAPは、オーストラリア治療薬品局(TGA)、ブラジル保健サーベイランス当局(ANVISA)、カナダの健康製品および食品局(HPFB)、米国の食品薬品局(FDA)の間の協力声明の署名を通じて、20121127日に正式に創設された。2015724日、日本の厚生労働省(MHLW)と医薬品医療機器当局(PMDA)は、プログラムに参加するMDSAP機能声明(MDSAP P0001.002)に署名した。

 

MDSAPの目標は、医療機器メーカーの品質マネジメントシステムがより効果的で効率的で、負担の少ない規制監督を提供することである。 MDSAPの導入は、単一監査の関係者の規制要求事項を満たすことができるようにすることを目的としている。

 

参加国は、MDSAPの共同作業計画を作成した。 この実施計画は、技術、資源、サービスを蓄積して安全性を向上させること、およびより効率的な方法で医療機器の監視を行う、これは産業にとっても負担が少ないことをできるようにすることを目的としていた。

 

各参加国の規制当局は、MDSAP活動への参加に資金を提供し、MDSAPで共有される情報の機密性を維持する責任がある。

 

 

 

4.2 利害関係者のニーズと期待

 

MDSAPの利害関係者は、関係規制当局(RA)、監査機関(AO)、医療機器製造業者(MDM)、および医療機器の消費者である。(訳注:RAは各国規制当局だけでなく規制に関係する組織、即ちAOMDMの規制関係者を指す場合がある。)

 

RA(s)は、MDSAPMDM(s)の品質マネジメントシステムの適切な規制監督を可能にし、各機関の主権を尊重しながら、監督者間のワークシェアリングと相互承認を通してより効率的かつ柔軟な方法でリソースを使用することを期待している。 RA(s)はまた、国際的な基準とベストプラクティスに基づいて、規制アプローチと技術的要求事項のグローバルな推進を長期的に促進することを期待している。

 

AO(s)の主な期待は、標準化された手順と実践に基づいて、RA(s)のニーズに対応する規制監査を実施できることである。

 

MDM(s)へ主な期待は、監査/査察の数を減らし、より一貫性のある、予測可能で透明な規制プロセスを利用することによって、規制負担を最小限に抑えることである。

 

医療機器の消費者は、安全性が向上し、RA(s)による医療機器のより効率的な監視のために、プログラムの恩恵を受けるであろう。

 

 

 

4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲

 

ISO 90012015のすべての要求事項は、MDSAPに適用される。

 

 

 

4.4 品質マネジメントシステムとそのプロセス

 

MDSAP RA(s)は、定義され、文書化され、顧客の要求事項の充足を通じて顧客満足度を高めるように設計された品質マネジメントシステムを展開してた。このシステムは、一連のプロセスベースの方法論で構成されています。この方法リンは、システムに展開され、維持され、継続的に改善されるように設計されている ISO 180912014品質マネジメントシステム - ISO 90012008の各国政府への適用に関するガイドライン。 MDSAP QMSは以下によって維持されなければならない:

 

•定められた範囲内でそのQMSの動作に必要なプロセスを識別する;

 

•これらのプロセスの順序及び相互作用を決定する;

 

•プロセスの運用とコントロールの両方が有効であることを確実にするために必要な判定基準と方法を決定する。 判定基準および方法は、このマニュアルで説明または参照されている各プロセス(セクション8.5 - 生産およびサービス提供)で特定されている;

 

•これらのプロセスの運用とコントロールをサポートするために必要なリソースと情報の可用性を確実にする (セクション7 - サポート);

 

•これらのプロセスの監視、測定、分析(セクション9 - パフォーマンス評価)

 

•計画された結果を達成するために必要なアクションの実施およびこれらのプロセスの継続的な改善(セクション10 - 改善)。

 

* * セクション4終わり * *

 

 

 

5. リーダーシップ

 

5.1リーダーシップとコミットメント

 

5.1.1一般

 

ISO 90012015国際品質基準の下で品質マネジメントシステムを導入するコミットメントは、プログラムが効果的なQMSを開発し、維持することを約束しているという強いメッセージをMDSAP関係者、スタッフおよび利害関係者に向かわせるものである。 MDSAP RAは、QMSの有効性を維持し、継続的に改善するよう努めること。

 

MDSAP関係者、スタッフおよび利害関係者に対し、法令・規制要求事項だけでなく、顧客要求事項を満たすことの重要性を伝えていること;

 

•品質に対する経営者のコミットメントを具現化する品質方針(セクション5.2 - 方針)を確立する;

 

•方針と整合性のある組織の品質目標(第6.2 - 品質目標と達成計画)が確立されていることを確実にする;

 

•品質マネジメントシステムの継続的な適合性、妥当性および有効性を確実にするため、マネジメントレビュー(セクション9.3 - マネジメントレビュー)を実施する;そして

 

•品質マネジメントシステムを維持し継続的に改善するために必要なリソース(セクション7.1 - リソース)の可用性を確保する。

 

規制当局評議会(RAC)と議長は、以下の品質マネジメント原則に沿った体系的かつ可視的な方法でMDSAPを指揮し、マネージすること(訳注:RACは企業内の法的規制マネジメント機能を期待しており、企業の経営者、経営会議、経営会議議長、法規制担当役員などから構成されるMDSAP運営の組織を想定している。)それらは:

 

•顧客重視 - 経営者は、現在および将来の顧客のニーズを理解し、顧客の期待を絶えず超えることを汲み取るよう努めること;

 

リーダーシップ - 経営者は、各達成目標(品質目標)のパフォーマンス指標を満足させる年次の戦略的アクションプランを策定する;

 

関係者の関与 - MDSAP RAを重視する人々は、人々がMDSAPで設定された目標やゴールを達成するために十分に関わることができる環境を維持する;

 

プロセスアプローチ - 経営者は、望ましい結果を達成するために設計された重要なプロセスを定義し、プロセスのインプットとアウトプットを測定し、顧客や他の利害関係者におけるそれらのプロセスの影響を評価する。

 

•マネジメントへのシステムアプローチ - 経営者は、目標に影響を与えるプロセスを識別し、プロセス間の依存関係を理解し、最も効率的な方法で目的を達成するためのシステムを構造化する、そして測定と評価を通じてシステムを継続的に改善するようにシステムを定義する;

 

•継続的改善 - MDSAP RAが継続中のコミットメントにおいてサービス、プロセスおよびシステムの改善を継続する;

 

•意思決定へ事実によるアプローチ - データと情報の分析に基づき効果的な意思決定とする;

 

•有益な利害関係者との相互関係 - MDSAPとその利害関係者は相互に依存しているため、MDSAP関係者は有益な相互関係とオープンコミュニケーションを維持することに努力する。

 

経営者が上記の原則を有効に活用すれば、MDSAP関係者、スタッフ、利害関係者によるMDSAP 「コミュニティ」に有益な結果を生むだろう。

 

 

 

5.1.2 顧客重視

 

すべての顧客の価値を確実にするために、継続的なコミュニケーションを通じてMDSAP RAの顧客のニーズと期待を見極める、その場となるMDSAP「コミュニティ」には様々に次のような、経営会議;フォーカスグループ; 顧客/利害関係者の調査が含まれている。経営者は、顧客のニーズと期待を判断するにあたり、一連の基準とするための要求事項へニーズと期待を翻訳し、また各MDSAPサイトが説明可能なパフォーマンスゴールを設定することを進めなければならない。ちなみに、特定されたサービスの満足度に関するベースラインを確立し、今後QMSに含めるために可能な他のサービス分野を特定するため開発された「顧客フィードバック調査」(MDSAPPilot / UCM379139.pdf)がある。

 

 

 

5.2 方針

 

MDSAPの方針は、質の高い作業とサービスの提供、個々のコミットメントとアカウンタビリティ、関係RAサイトの継続的な改善に対する明確な基準と期待を確立している。

 

経営者が確実にするのはその方針である:

 

MDSAPの目的に適切である。

 

•品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善し、要求事項を満たすコミットメントを含む。

 

品質目標の定義、確立、文書化およびレビューのためのフレームワークを提供する。品質目標は、方針の主要要素ごとに設定される(セクション6.2 - 品質目標とそれを達成するための計画)。

 

MDSAPの「コミュニティ」内で伝達され理解される。そして

 

•継続的な適合性についてレビューされる。品質方針の見直しは、MDSAP QMS P0005 - 管理責任および管理レビュー手順に記載されているもので、マネジメントレビューミーティングの定例アジェンダ項目となる。 (セクション9.3 - マネジメントレビュー)

 

 

 

5.3 組織の役割、責任および権限

 

MDSAPのトップマネジメントは、議長と副議長を含む規制当局評議会(RAC)で構成される。(追加情報については以下を参照、MDSAP P0009 - 規制当局評議会(RAC)の任命およびMDSAP P0003 - 規制当局評議会およびプロジェクト管理権者の役割と責任、監督方針および規則)トップマネジメントは、MDSAPシステム内の機能とそれらの相互関係をチャート、手順、フローチャートなどの組織を通じて識別し、MDSAPシステムによるビジネスを実施し、議論し、システムレベルにおける決定を承認する必要がある。

 

議長により、MDSAP内で効果的かつ効率的なQMSを実施し維持する責任と権限が定義され、伝達される。 RAC機能はトップマネジメントとして機能する;したがって、それは、文書化されたMDSAP QMS P0005 - マネジメントの責任およびマネジメントレビュー手順に従って、QMSの運用を監視するマネジメントレビューチームの役割も果す。QMSのコアビジネスプロセス、サポートおよび改善プロセスの責任が、各プロセスにおいて定義が文書化される。 人事組織は、プロセスの実行を担当し従事するすべての従業員について、各MDSAPの場所における職務内容の記述(Job Description)を維持する。RACが任命するMDSAP品質マネジメントシステムの管理責任者は他の責任とは関係なく以下の責任と権限を持つ:

 

•品質マネジメントシステムに必要なプロセスが確立され、実施され、維持されていることを確実にする。

 

•品質マネジメントシステムのパフォーマンスと改善の必要性ついてRACへ報告する。

 

•組織全体の顧客要求に対する意識の向上を確実にする。

 

•品質マネジメントシステムに関連する事項について、外部当事者との連絡役を務める。 そして

 

•品質問題を解決するため組織における独立性を有する。

 

各規制当局ごとに、MDSAP品質マネジメントシステムサイトの代表者が任命され、その者はMDSAP品質マネジメントシステムマネジメント代表として、それらのサイトにおける品質マネジメントシステム導入の責任を負う。

 

* * セクション5終わり * *

 

 

 

6. Planning 計画

 

6.1 リスクと機会に対処する

 

MDSAPRAによって、リスクと機会を評価し、それらに対処するためアクションを取ることを可能にする品質マネジメントシステムの開発がされている。リスクは、MDSAP QMS P0004 - リスクマネジメント手順によって評価され、扱われ、多くのQMSプロセスから特定することができる、それらは、不適合および是正処置(MDSAP QMS P0009)、内部監査(MDSAP QMS P0008)、苦情および顧客からのフィードバック(MDSAP QMS P0011)およびマネジメントレビュー(MDSAP QMS P0005)がある。

 

6.2 品質目標とそれらの達成計画

 

MDSAP RAは、それらのゴールのため具体的なパフォーマンス指標と戦略を含むいくつかのパフォーマンスゴールを定める。これらのは、すべてのMDSAP関係者の期待に基づく具体的かつ測定可能とするステートメントとなる。全体として、これらのゴールは、それぞれのMDSAPサイトの達成度と説明責任を測定可能にするために使用される全体を見渡す基準となるものである。パフォーマンスゴールと指標は品質目標とするものであって、MDSAPの特定の機能とレベルに影響を及ぼすものである。品質目標は、顧客の要求事項が満足されていることを確実にするために、本プログラムの品質重視の重要な領域を識別するために使用される。これらの品質目標は、MDSAPパフォーマンスの尺度として毎年(MDSAP関係者とRACによって)レビューされ、品質マネジメントシステムの有効性が評価される。この結果は、将来構想、戦略、およびリソースの開発のためのニーズ評価としても役立つ。この品質目標は、そのドキュメントMDSAP QMS F0001.1 - MDSAP QMS方針と目標で定義されている。

 

 

 

6.3 変更計画

 

RAC(規制当局評議会)は次のことを確実にする。

 

QMSの計画は、セクション4.4に示す要求事項を満たし、パフォーマンスゴール(品質目標)を達成するために遂行される。 そして

 

QMSの完全性は、変更が計画され実施された場合においても維持される。

 

変更の計画は、識別、定義、文書化、監視、評価、改善のプロセスに対して品質目標と顧客要求事項を満足すするため必要とされることに重点を置く。RACは、継続的改善プロセスを通じてMDSAPのニーズと要求事項を特定する。QMSの内部監査は、システムの完全性を維持するために使用される。

 

* * セクション6終わり * *

 

 

 

7. 支援

 

7.1 リソース

 

7.1.1 一般

 

MDSAPの予算計画プロセスは、MDSAPシステムのパフォーマンスゴールと整合し、そのゴールを達成するために必要な人的および財政的リソースを特定する。MDSAPの予算は、参加統治機関のレビューと承認の対象となる。予算計画プロセスを通じて、MDSAP RAは以下の主題に必要なリソースを決定し提供する。

 

QMSを実施し維持し、その有効性を継続的に改善する。 そして

 

•顧客の要求事項を満足することにより、顧客満足度を向上させる。 (セクション9.1.2 - 顧客満足度)

 

MDSAPの品質目標には、品質マネジメントシステムの確立と維持に必要なリソースの特定と定義の必要性が含まれる。

 

 

 

7.1.2 要員

 

MDSAP RAは、適切な教育、訓練、スキルおよび経験に関して、製品およびサービス要求事項への適合に影響を及ぼす作業を行うすべての参加者/スタッフに力量があることを確実にする。各MDSAP RAは、製品およびサービス仕様の知識を必要とするすべての人員に、製品およびサービス仕様の変更を認識させることを確実にする責任がある。評価活動のために必要な訓練は、IMDRF / MDSAP WG / N6FINAL2013 - 規制当局調査機関の力量と訓練要求事項により定義されている。

 

 

 

7.1.3 インフラストラクチャ

 

MDSAP RAは、製品およびサービス要求事項への適合を達成するために必要なインフラストラクチャを決定し、提供し、維持する。これは、毎年のMDSAP予算計画プロセスを通じて行うことができる。インフラストラクチャには、該当する場合:

 

a) 建物、作業スペース及び関連するユーティリティ;

 

b) プロセス機器(ハードウェアとソフトウェアの両方); そして

 

c) 支援するサービスを確実にするものであってMDSAP品質システムを効果的にする機能。

 

 

 

7.1.4 プロセス運営の環境

 

MDSAP RAは、プロセスの運用に必要な作業環境の決定と管理、要求事項への適合を実現することが必要とされる。これは、QMSの計画、マネジメントレビュー、メンテナンスおよび運用を通じて達成される。経営者は、MDSAP全体のパフォーマンスを向上させるために、MDSAPの「コミュニティ」で働く各個人のモチベーション、満足度、パフォーマンスに作業環境が肯定的に影響することを確実にする。

 

 

 

7.1.5 監視・測定のリソース

 

MDSAP RAは、監視および測定しその結果を得るために必要なリソースを提供する。MDSAP活動のモニタリングについては、セクション9のパフォーマンス評価で後述する。

 

 

 

7.1.6 組織の知見

 

組織の知見は、MDSAPのプロセスと文書の開発を通じて徹底して確立され、変化のニーズ、グループディスカッション、苦情処理プロセス、マネジメントレビュー、継続的改善プロセスなどの評価によって開発されたものがある。

 

 

 

7.2 力量

 

以下の要求事項を満足するためのトレーニングとその方法論は、MDSAP QMS P0014 - トレーニング手順に記載されている。

 

MDSAPの運営管理:

 

•製品およびサービスの要求事項に適合するために影響を及ぼす作業を行う関係者/スタッフに必要な力量を決定する。(訳注:必要な力量は全ての従業員それぞれのJob Descriptionに記載されることが確立されたこととなる)

 

•該当する場合は、必要な力量を達成するためのトレーニングやその他のアクションをとる。

 

•取られたアクションの有効性を評価する。 そして

 

•教育、トレーニング、スキルおよび経験について適切に記録し維持する。(訳注:必要な力量は全ての従業員それぞれの教育、トレーニング、スキルおよび経験について記録することを求めている)

 

 

 

7.3 認識

 

トップマネジメントは、関係者/スタッフが活動の関連性と重要性を認識し、品質目標の達成にどのように貢献しているかを確認する責任がある。

 

 

 

7.4 コミュニケーション

 

MDSAPにより、品質マネジメントシステムのプロセスとその有効性に関するさまざまなレベルと機能の間のコミュニケーションを確実にするための適切なプロセスを作成される。さらに、RAC(規制当局評議会)は、すべての利害関係者の関与の手段として、すべてのMDSAP関係者からのフィードバックとコミュニケーションを積極的に取ることを働き掛ける。

 

 

 

7.5 文書化情報

 

7.5.1 一般

 

品質マネジメントシステムのドキュメントに含まれるのは:

 

•文書化されたステートメントの品質方針(5.2.1参照)および品質目標(6.2参照)またはそれらを参照するもの;

 

•品質マネジメントシステムマニュアル;

 

ISO規格およびMDSAPで要求される文書化された手順; そして

 

MDSAPがプロセスの効果的な計画、運用、管理を確実に行うために必要と判断した、記録を含む文書。

 

次の図は、QMSの全体的な構造を示し、システムを構成するドキュメントのレベルを示している。

 

2:ドキュメントの階層と品質マニュアルの構造(図:省略)

 

 

 

MDSAP RAは、ISO 90012015およびMDSAPの要求事項を明確にするための品質マネジメントシステムマニュアル(レベル1文書)を確立し、維持する。

 

品質マニュアルには以下が含まれる:

 

QMSの範囲(セクション1)。

 

QMSに必要な文書化された手順(レベル2)への参照、および製品および/またはサービスを顧客に提供すること。

 

•プロセス間の相互作用の説明、および

 

•図解(図3)は、セクション410に示された要求事項のQMSにおける関連性を示している。この図は、MDSAPが要求事項を満たしているかどうかについて顧客および利害関係者の認識に関する情報の評価が必要であることを定義する上で、顧客の要求事項が重要な役割を果たすことを示している。

 

 

 

3MDSAP品質管理システムの連携(省略)

 

 

 

7.5.2 作成と更新

 

品質マネジメントマニュアルおよびレベル2および3の文書は、現在のマネジメントシステムまたはプロセス方法論の変更を反映するために必要に応じて更新および改訂されている。これらの文書のオンライン版は管理されている;しかしながら、これらの文書の印刷版はすべて非公式のコピーとなる。

 

 

 

7.5.3 管理文書情報

 

MDSAP品質マネジメントシステムで必要とされる文書は、文書化された手順「MDSAP QMS P0002 - 文書管理および承認手続き」に従って識別され、統制される、以下に必要な統制を確立する:

 

•問題が発生する前に文書の適切性を承認する。

 

•必要に応じてレビューと更新を行い、文書を再承認する。

 

•ドキュメントの変更や現在の改訂状態が識別されていることを確認する。

 

•該当する文書の関連バージョンが使用時点で利用可能であることを確認する。

 

•文書を読みやすく、容易に識別できるようにする。

 

•品質マネジメントシステムの計画と運用に必要と判断された外部発行文書が特定され、その流通が管理されていることを確認する。 そして

 

•旧文書の意図しない使用を防止し、いかなる目的でも保存されている場合は、適切な文書を適用できるようにすること。

 

必要な品質活動が実施されたことを証明する手段としてQMS全体で品質記録が収集される。MDSAP QMS P0002 - 文書管理および承認手順は、品質記録要求事項に対応するために確立される。さらに、各コアビジネスプロセス、サポートおよび改善プロセス文書は、識別、保管、保護、検索、保管期間および品質記録の処分の方法論を明確にする。それぞれの「プロセスオーナー」は、要求された品質記録が、定められた要求事項に従って作成され、維持されることを確実にする責任がある。

 

* * セクション7終わり * *

 

 

 

8. 運営

 

8.1 運営計画および管理

 

MDSAP RAQMSの適用範囲の関係者すべてにサービスを提供するために必要なプロセスを計画し、開発すること。運用計画は、QMSの他のプロセスと一貫性があること。運用計画では、MDSAP RAは必要に応じて次の事項を決定する:

 

•製品および/またはサービスの品質目標および要求事項。

 

•プロセスおよび文書を確立し、製品および/またはサービスに固有のリソースを提供する必要性。

 

•検証、バリデーション、監視、監査、およびサービスに特有の活動とサービス受入基準の要求事項。そして

 

•業務プロセスと結果として生じるサービスが要求事項を満たすという証拠を提供するために必要な記録。

 

この計画の成果は、品質マネジメントシステムが製品および/またはサービスの産出および提供が顧客要求事項を満たすことを保証するために使用されるコア方法論を含み、一連の製品および/またはサービス配信プロセス(セクション4.4)をもたらすものである。以上の要求事項に対処するために、品質計画と呼ばれる方法論が以下に詳述されている:

 

 

 

         要素                計画の方法論

 

---------------------------------------------------------------------------------

 

製品/サービスの品質目標と要求事項:各プロセス文書には、プロセスがサポートするサービスの特定のゴールとパフォーマンス指標への参照を含める。 利害関係者と顧客は、製品/サービスの要求事項に関する情報を提供するものとする。

 

---------------------------------------------------------------------------------

 

製品/サービスの開発におけるコントロールする品質計画と方法:サービスを提供するために使用されるプロセスは文書化される。 その文書には、プロセス、プロセス目標、プロセス実行における一連の活動として、要求された統制、監視および測定の方法論、文書および記録管理のための規定を含む。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

製品/サービスに固有のリソース:サービスを提供するためのリソースの準備は、年間予算プロセスを通じて行う。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

検証、バリデーション、監査活動:技術開発などの設計を必要とするサービスには、これらの活動をプロセスに組み込こむ。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

品質記録の確立:文書化された各プロセスは、プロセス実行の証拠を提供するために保管される記録を識別する。

 

 

 

8.2 製品およびサービスの要求事項

 

8.2.1 顧客コミュニケーション

 

必要に応じて、MDSAP RAは、顧客の苦情を含む要求事項、変更、および顧客フィードバックに関して顧客(内/外)とのコミュニケーションのための効果的な取り決めを決定し実施する(MDSAP QMS P0011苦情および顧客フィードバック手順を参照)。 MDSAPは、内部および外部顧客と定期的に以下の手段を介してコミュニケーションをとる:

 

•チームミーティングとコミュニケーション;

 

MDSAPウェブサイト、Webexなどの電子メディア;

 

•利害関係者とのミーティング; そして

 

RAC会議。

 

 

 

8.2.2製品およびサービスの要求事項の決定

 

MDSAP RAが決定すべきもの:

 

MDSAP関係者、利害関係者、社内外の顧客による規定要求事項;

 

•顧客が明示していないが、特定または意図された用途に必要な要求事項;

 

•製品および/またはサービスに関連するその他の要求事項(州/連邦/国際); そして

 

MDSAPプロセスによって決定される追加要求事項。

 

 

 

8.2.3 製品およびサービスの要求事項のレビュー

 

各文書化されたコアビジネスプロセスに、各プロセスの実行に起因する製品および/またはサービスに関連する要求事項をレビューするための規定を組み込む。

 

 

 

8.2.4 製品およびサービスの要求事項の変更

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、規制当局および監査機関が送付状の使用によるMDSAP要求事項の変更が関係者に配布され、認識していることを確実にする。また、他の利害関係者は、MDSAP Webサイトに申し込み、文書のアップデートを電子メール受信することもできる。

 

 

 

8.3 製品およびサービスの設計・開発

 

8.3.1 一般

 

MDSAP RAは、Pan American Health OrganizationsPAHO)規制取引プラットフォーム - セキュア(REP)の開発/保守の計画、管理、設計インプットを提供する。REPは、規制情報の安全な交換において、MDSAPおよび他の関係RAを支援するマルチプログラムのWebベースのITポータルである。 MDSAP関係者は、REPを活用して、運用の管理や公式のMDSAPドキュメント収納庫としての支援を行う。

 

 

 

8.3.2 設計・開発の計画

 

設計・開発計画の要求事項は、REP要求事項文書およびプロジェクトに関連する他の文書に記載されている。設計・開発の計画のMDSAP REPワーキンググループは、PAHOが以下を決定するのを支援する:

 

•設計・開発段階;

 

•適切な一般的、セキュリティおよび導入要求事項;

 

•各設計・開発段階に適したレビュー、検証、バリデーション; そして

 

•設計・開発の責任と権限。

 

MDSAP REPワーキンググループは、効果的なコミュニケーションと責任の明確な割り当てを確実にするために、参加しているRAのサイトとREP間のインターフェースを管理する。

 

計画アウトプットは、設計・開発が進むにつれて、必要に応じて更新される。

 

 

 

8.3.3 設計・開発のインプット

 

技術ソリューション開発要求事項に関連するインプットが決定され、記録が維持される。インプットには以下が含まれる:

 

•機能およびパフォーマンス要求事項;

 

•適用される法令および規制要求事項;

 

•該当する場合は、以前の同様の技術ソリューションの結果から得られた結果;そして

 

•設計および開発に不可欠なその他の要求事項;

 

これらのインプットは適切性についてレビューされる。要求事項は完全であり、明確であり、相互に矛盾していないこと。

 

 

 

8.3.4 設計・開発のコントロール

 

「技術開発プロセス」の適切な段階で、設計・開発のシステムレビューは、以下のように計画されたアレンジに従って実施される。

 

•要求事項を満たす設計・開発の結果の手腕を評価する;そして

 

•問題を特定し、必要な処置を提案する。

 

そのようなレビューの参加者には、レビューされている設計・開発段階に関する機能の代表を含める。レビューの結果と必要な処置の記録は、MDSAP QMS P0007 - 品質記録手順の管理に規定されているとおりに維持される。

 

検証は、設計・開発の成果が設計および開発の入力要求事項を満たしていることを確実にするために行う。検証結果および必要な処置の記録は、MDSAP QMS P0007 - 品質記録手順の管理に規定されているとおりに維持される。

 

設計・開発のバリデーションは、結果として生じた技術ソリューションが、指定されたまたは既知の意図された用途またはアプリケーションの要求事項を満たすことができることを確実にするために計画された取り決めに従って実施される。実施される場合、バリデーションは技術ソリューションの提供または実施に先立って完了する。バリデーションの結果と必要な処置の記録は、MDSAP QMS P0007 - 品質管理の管理手順に規定されているとおりに維持される。

 

 

 

8.3.5 設計・開発のアウトプット

 

設計・開発による技術アウトプットは、設計・開発のインプットに対する検証を可能にし、リリース前に承認される形式で提供される。 設計と開発の成果には:

 

•設計・開発のインプット要求事項を満たし;

 

•購買、生産、サービス提供に関する適切な情報を提供し;

 

•受け入れ基準を含むか、または参照し; そして

 

•技術ソリューションの効果的実施に不可欠な特性を規定する。

 

 

 

8.3.6 設計・開発の変更

 

設計・開発の変更が特定され、記録が維持される。変更には、必要に応じてレビュー、検証、バリデーションされ、実施前に承認される。設計・開発の変更のレビューには、使用されている技術ソリューションに対する変更の影響の評価を含める。変更のレビュー結果および必要な処置の記録は維持される。

 

 

 

4ITポータル開発プロジェクトの設計と開発プロセス(省略)

 

 

 

8.4外部提供されるプロセス、製品、サービスの管理

 

8.4.1一般

 

MDSAP RAは、外部から提供されたプロセス、製品、およびサービスが、望ましい結果を保証するため規定要求事項に適合していることを確実にする。MDSAPのインプットはPAHOに提供され、MDSAPおよびその他すべての参加プログラムの要求事項に従って製品/サービスを提供する能力に基づいてベンダーを評価し選択するのに役立てる。PAHOは、評価の結果および評価から生じる必要な処置を維持する。

 

 

 

8.4.2管理のタイプと範囲

 

外部提供される製品またはサービスは、要求事項の文書の入手可能性を含み、条件、完全性、識別および適合性が調達文書要求事項と一緒となっていることが受領時に検証される。

 

 

 

8.4.3外部提供者の情報

 

MDSAP関係者は、外部提供者との間で以下の要求事項を満たすこと:

 

•製品、サービス、プロセスの承認;

 

•要員の資格; そして

 

•品質マネジメントシステム。

 

MDSAP RAは、サプライヤーとのコミュニケーションの前に特定の購買要求事項の適切性を確実にする。

 

 

 

8.5生産およびサービスの提供

 

8.5.1生産およびサービス提供の管理

 

利害関係者および/または顧客に受け入れ可能なサービスを提供し、運営を管理するため文書化された手順がMDSAP QMSマネージャー/代表者によって開発される。これらの手順は、この品質マネジメントシステムマニュアルで参照されるものである。

 

MDSAP RAの計画は、適用される場合、以下を含む管理された条件でこれらのプロセスを実行する。それらは:

 

•必要に応じて作業指示書の入手可能性;

 

•該当する場合は、適切な機器の使用;

 

•監視と測定の実施、製品のリリース、納品および納品後の活動の実施。

 

MDSAP RAは、監視、測定、QMS内部監査、および/または評価を通じてプロセスをバリデートし、適合性を確実にする。バリデーションは、計画された結果を達成するためこれらのプロセスの能力を実証するものである。各プロセスにおけるこれら履行は、後続の測定または監視によって検証することができる製品および/またはサービスをもたらす。これらには、製品が使用された後、または納品された後にのみ欠陥が明らかになるプロセスが含まれる。プロセスが設計・開発を含む場合、リリース前の適合性を確実にするために、プロセスにそのような(訳注:バリデーションの)技術とステップも組み込まれる。

 

これらのプロセスのためのMDSAPの取り決めには、該当する場合、以下を含める。

 

•プロセスのレビューと承認のための定義された基準;

 

•該当する場合は「設備機器」の承認と要員の認定資格;

 

•特定の方法および手順の使用;

 

•手順と指示に従う品質記録の要求事項;そして

 

•必要に応じてリ・バリデーションを行う。

 

 

 

8.5.2 識別とトレーサビリティ

 

必要に応じて、MDSAP QMSは、監視および測定の要求事項の実現、提供および使用に対する正当性の認識を確実にするため適切な手段によりプロセスの実行によって帰着するすべての製品を特定する。

 

 

 

8.5.3顧客または外部提供者に帰属する所有物

 

顧客所有物には、名前、住所、電話番号、その他のデータなど、受け取った個人情報が含まれますが、これに限定されない。REPワーキンググループは、PAHOとともに、この情報を特定、検証、保護、保護し、プライバシー法の法律や要求事項に準拠するものである。REPは、この情報を保護するための安全なネットワークを提供するために開発された。

 

 

 

8.5.4保存

 

評価文書、トレーニング記録、監査報告書、製造者証明書などのMDSAPのアウトプットは、REPおよびMDSAP / RAITシステムに安全に保管される。

 

 

 

8.5.5出荷後の活動

 

その製品またはサービスに関連するMDSAPの出荷後の活動は、苦情および/または顧客フィードバック手順(MDSAP QMS P0011)の下で処理され、またマネジメントの責任とレビューの手順(MDSAP QMS P0005)のアウトプットでもある。

 

 

 

8.5.6変更管理

 

MDSAPの変更はMDSAP QMS P0002 - 文書管理および承認手続きによって管理され、プログラムの変更は文書化され、第8.2.4項に記載されているように利害関係者へ伝達される。

 

 

 

8.6製品およびサービスのリリース

 

MDSAP製品およびサービスのリリースは、監査機関による「監査機関の認可/認証」および「監査レポートと認証書の発行」に翻訳することができる。これらの活動は、MDSAP手順に従って適切に確立され、文書化され、管理される。

 

 

 

8.7不適合アウトプットの管理

 

MDSAP関係者は、要求事項に適合しないアウトプットが特定されること、および意図しない使用や流通を防止するためにコントロールされることを確実にする。レベル2MDSAP QMS P0009 - 不適合および是正処置手続は、不適合アウトプットを扱うためのコントロールおよび関連する責任と権限を定義するものである。

 

該当する場合、MDSAP関係者は次の方法で不適合を管理する。

 

•検出された不適合を除去する処置を取る。

 

•必要に応じて、関連の権威による特別採用での使用、リリースまたは受容の承認。

 

•当初の意図された用途または適用を除外する処置を取る。 そして

 

•納品または使用開始後に不適合アウトプットが検出された場合、不適合の影響または潜在的な影響により適切な処置を取る。

 

* * セクション8終わり * *

 

 

 

9. パフォーマンス評価

 

9.1 監視、測定、分析および評価

 

MDSAP RAの製品とサービスの要求事項が満たされていることを検証するために製品/サービスを監視および測定を行う。これは、文書化された手順に従って、製品/サービス運用の適切な段階で実施されるものとする。製品/サービスの監視は、各MDSAP RAサイトで管理されている適用可能な手順と記録で識別される。

 

毎年、内部監査および/または評価の後、QMSの適用範囲にある各MDSAPサイトは、その製品/サービスに関してRACに報告し、必要に応じて改善のための勧告を提供すること。

 

合格基準に対する適合性の証拠が維持される。記録は、プロジェクトマネージャーが製品/サービスのリリースを承認していることを示すものである。関連する機関、および適切な場合は顧客が別途承認しない限り、計画された取り決めが十分に完了しなければ、製品のリリースおよびサービスの提供を進めてはならない。

 

MDSAP RAは、適切な場合には、品質マネジメントシステムのプロセスを監視するための適切な方法を適用する。これらの方法は、計画された結果を達成するためのプロセスの能力を示し、意図された目的を達成するための各プロセスの継続的な能力も確認する。計画された結果が達成されない場合、プロセスの適合性を確保するための適切な処置を取ること。および計画された結果が達成されない場合、適切な是正処置がとられる。

 

 

 

9.1.1一般

 

MDSAP RAの計画と実行に必要な監視、測定、分析および改善プロセス:

 

•製品およびサービス要求事項への適合性を実証し;

 

QMSの適合性を確保し; そして

 

QMSの有効性を継続的に改善する。

 

 

 

9.1.2 顧客満足度

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、お客様の要件を満たしているかどうかについての顧客の認識に関する情報を監視する。 MDSAPコミュニティ内の満足度は、プロセスの実行における年間顧客フィードバック調査の管理を通じて監視することができる。また、MDSAPでは、年間利害関係者の満足度調査を実施し、RACやチームミーティングなどの他の情報源からのインプットを取得するものとする。

 

 

 

9.1.3 分析と評価

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、適切なデータを決定、収集、分析して、QMSの適合性と有効性を実証し、QMSの継続的改善がどこの箇所で行われるべきかを評価する。

 

データの分析は情報に関連するものであって、なおこれらに限定されない:

 

•顧客満足;

 

•製品要求事項への適合性;

 

•継続的改善を含むプロセスおよび製品の特徴および傾向。

 

分析結果は、MDSAP QMS P0005 - マネジメントの責任およびマネジメントレビュー手順に従って報告され、以下を決定する。

 

•傾向性;

 

•顧客満足度;

 

•プロセスの有効性と効率性;

 

•比較対象(ベンチマーキング);

 

MDSAPの品質目標を達成するための進捗状況;そして

 

•改善が必要な分野。

 

 

 

9.2内部監査

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、QMS監査および/または計画された間隔で評価を行う、品質マネジメントシステムは:

 

•計画された取り決めにより、ISO 9001規格の要求事項、およびMDSAPによって確立されたQMS要求事項に適合し;そして

 

•効果的に実施され、維持されているか。

 

監査/評価活動は、監査対象のプロセスおよび領域の状態と重要性、および以前の監査/評価の結果を考慮して計画されること。内部監査基準、範囲、方法が定義されていること。監査員の選定と監査の実施は、監査プロセスの客観性と公平性を確実にすること。監査員は自分に関係する業務を監査してはならない。

 

監査/評価の計画と実施、報告と記録の維持の責任および要求事項は、レベル23MDSAP QMS P0008 - 内部評価手順と関連するテンプレートで定義されている。 この手順で明確にするのは:

 

•監査の計画と実施に関する責任および要求事項;

 

•監査は、監査プロセスの客観性と公平性を保証するために監査対象となる活動を行う者以外の人員によって実施される;

 

•監査記録と結果を維持する; そして

 

•結果をトップマネジメントへ報告する。

 

MDSAP RAサイトは監査対象領域を担当し、監査中に発見された欠陥についてタイムリーに是正処置を講じる。監査の結果は記録され維持され、フォローアップ活動には是正処置の実施の検証と検証結果の報告が含まれる。

 

 

 

9.3 マネジメントレビュー

 

9.3.1 一般

 

RACは、少なくとも1年に1回品質マネジメントシステムをレビューし(MDSAP QMS P0005 - マネジメント責任とマネジメントレビュー手順を参照)、必要に応じてシステムの有効性と継続的な適切性と適合性を評価する。 このレビューでは、品質方針や品質目標を含め、MDSAP品質マネジメントシステムの変更の必要性を評価する。

 

 

 

9.3.2 管理レビューインプット

 

マネジメントレビューへのインプットは、文書化された手順に規定されており、以下に関連する現在のパフォーマンスおよび改善の機会が含まれる。

 

•内部品質監査の結果;

 

•社内外の顧客からのフィードバック;

 

•プロセスのパフォーマンスと製品適合性;

 

•是正処置のステータス;

 

•以前のマネジメントレビューからのフォローアップ活動;

 

•品質マネジメントシステムに影響を与える可能性のある変更;そして

 

•改善のための推奨事項。

 

 

 

9.3.3 マネジメントレビューアウトプット

 

マネジメントレビューのアウトプットは、文書化された手順に規定されており、決定およびアクションに関連するものが含まれる。それらは:

 

•品質マネジメントシステムとそのプロセスの有効性の向上;

 

•顧客の要求に関連する製品および/またはサービスの改善;そして

 

•リソースに対するニーズ。

 

マネジメントレビューの結果は、MDSAP QMS P0005 - マネジメント責任とマネジメントレビュー手順に従って記録され、維持される。

 

* * セクション9終わり * *

 

 

 

10. 改善

 

10.1 一般

 

MDSAP関係者は、品質方針、MDSAPの目的、内部監査結果、データの分析、是正処置およびマネジメントレビューの適用を通じて、品質マネジメントシステムの効率性と有効性を継続的に向上させるものとする。

 

 

 

10.2不適合と是正措置

 

MDSAP参加者は、再発を防止するために、現存する不適合の原因を取り除くための処置を講じる。是正処置は、遭遇した不適合の影響に対して適切であること。レベル2 MDSAP QMS P0009 - 不適合および是正処置手順は、以下の要求事項に対処する方法論を提供する:

 

•顧客の苦情を含む不適合に関する品質データのレビュー;

 

•不適合の原因を特定し;

 

•不適合が再発しないことを確実にする処置の必要性を評価し;

 

•必要な行動の決定および実施;

 

•取られた行動の結果の記録を維持し;そして

 

•是正処置の有効性のレビューを行う。

 

可能な是正処置の必要性を特定するためにMDSAPが使用する情報の例としては、利害関係者の懸念や苦情;内部および外部の監査報告書;マネジメントレビューからのアウトプット;データ分析からのアウトプット;関連するQMS記録;プロセス測定;ステークホルダーのフィードバック調査を含む内部および外部の顧客フィードバック調査が含まれる。

 

 

 

10.3 継続的な改善

 

QMSの有効性は、システムに組み込まれた特定のプロセスや活動を通じて継続的に改善されるものとする。これらの品質改善の目的達成手段の役割は、MDSAP QMS P0013 - PDCAサイクルを含む継続的改善手順(Plan-Do-Check-Act)に記載されている。

 

MDSAPの品質マネジメントシステムのプログラムでは、プロセスの継続的な改善が不可欠である。品質向上目的達成手段の追加的な役割を以下に述べる。

 

品質方針 - 品質方針は、MDSAP内外の顧客およびステークホルダーの優先順位を反映するために策定される。さらに、提供されるサービスの質とそれを提供するために利用されるプロセスの両方において継続的改善を目指す努力を表明するものである。

 

品質目標 - 品質マネジメントシステム内の文書化されたプロセスごとに特定の測定可能な目的が確立されている。これらの目標は、当社の全体的な業績を評価するために設定された主要なパフォーマンスゴールと一致させる。また、目標は、プロセスの有効性を測定し、改善活動を実施し、測定するためのベースラインを確立するためのフレームワークを提供する。

 

内部監査結果 - 内部監査結果のステータスは、MDSAP QMS P0008 - 内部評価手順に記載されているように、RACに報告される。要約された監査レポートには、報告された監査不適合に起因する是正処置および予防処置を含む、プロセスまたはシステムの改善に関する推奨事項が含まれている。

 

データの分析 - プロセスのオーナーは、品質マネジメントシステムの適合性と有効性を実証し、品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善が可能かどうかを評価するために、収集され、分析される関連データをレビューする。

 

是正処置 - このプロセスは、品質マネジメントシステム内で発生する現存の不適合の原因を是正するために必要な是正処置を特定する。そのような行動は、常に品質システムを改善する機会とみなされる。

 

マネジメント責任とマネジメントレビュー - MDSAP QMS P0005 マネジメント責任とマネジメントレビュー手順では、マネジメントレビューがスケジュールされている/保留されている頻度を記述している。これらの会議は、上記のすべての活動の結果をレビューし、システムの全体的な有効性を評価し、必要とされるかもしれない追加の改善イニシアチブを特定する機会を提供するものである。

 

 

 

プロセスと活動の相互作用を以下のフローチャートに示す。

 

5:プロセスの相互作用(省略)

 

* * セクション10終わり * *

 

 

MDSAP

 

QUALITY MANAGEMENT SYSTEM MANUAL

 

Document No.: MDSAP QMS P0001.003

 

Revision Date: 2017-01-09

 

 

 

注意:

 

MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルには基本的な品質要求事項が含まれている。 品質マネジメントシステムが導入されつつあり、そのように導入が行われると、より多くのサポート文書が追加されていくことになるので注意すること。

 

 

 

序文

 

政府と産業界の中で、品質マネジメントシステムのアプローチの使用が増加している。 MDSAPは、日常業務における一貫性、効率性、有効性を高めるため、IWA 4品質マネジメントシステム - 各国政府におけるISO 90012015の適用に関するガイドラインから派生した品質マネジメントシステムモデルを採用している。

 

このMDSAP品質マネジメントシステム(QMS)つぎのようにガイダンスを提供する:

 

MDSAPのミッションに関連する設計・開発プロセス、製品/期待する成果、サービス、並びに重要なマネジメント及び管理支援サービス、そして製品/期待する結果及びサービスの品質を継続的に改善し強化する。

 

このMDSAP品質マネジメントシステムマニュアルはMDSAPによるサイト全体の品質の原則と実務を実施するために必要な情報が含まれています。このマニュアルの予想される読み手は、公的機関、規制される産業界、対応当局、およびその他のMDSAP関係者とMDSAPQMSを理解したいそれらの構成員が含まれる。

 

トレーニングはQMS導入に不可欠な要素である。すべてのMDSAP関係者にとって、このマニュアルで説明される方針と手順による説明責任を実行することに先立ってトレーニングすることが求められる。その他、品質システムに関する一般的な情報は、以下のようにインターネット上で見つけることができる:

 

American Society for Quality, Learn About Quality www.asq.org

 

International Organization for Standardization - ISO 9001:2015 www.iso.org

 

 

 

配信:

 

MDSAP参加者/構成員および一般の人々は、FDAのウェブサイトを通じて、現在の(管理されている)MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルにアクセスすることができる:

 

http://www.fda.gov/MedicalDevices/InternationalPrograms/MDSAPPilot/ucm377583.htm.

 

 

 

First Edition and initially released: 2013-09-09, Second Edition: 2015-09-22, Third Edition 2017-01-09

 

Uncontrolled when printed: For the most current copy, contact MDSAP@fda.hhs.gov

 

 

 

イントロダクション

 

医療機器単一監査プログラム(MDSAP)の目的は、単一監査プログラムの開発、管理、監督であり、認定された監査機関が複数国の規制当局のニーズを満たすための単一の規制監査を可能にするものである。

 

MDSAP RAMDSAP規制当局)は、監査機関とその監査人を認識し監視するために、規制当局に関係するため、そのプロセスと手順を確立している。 MDSAP QMSは、医療機器メーカーの品質マネジメントシステムの監督に重点を置いた効率的かつ効果的で持続可能な単回監査プログラムを管理するための規制戦略の活用を可能にしている。

 

医療機器メーカーの品質マネジメントシステムの単一監査には、設計・開発(適切な場合)、Good Manufacturing PracticesGMP)、有害事象報告、および参加国規制当局のその他の適用要求事項の評価が含まれる。

 

 

 

1.適用範囲

 

MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルは、MDSAPの要求事項を規定している:

 

•顧客および適用される規制要求事項を満たすサービスを一貫して提供する能力を実証するもので、

 

MDSAPシステムの継続的改善プロセス、顧客に対する適合性の保証、および適用される規制要求事項への適合性を含み、品質マネジメントシステム(QMS)の効果的な適用を通じて顧客満足を向上させるものである。

 

MDSAP内での品質マネジメントシステムの適用は、MDSAPが以下のような重要な分野で主要な目標とゴールを達成するのに役立せることができる。

 

•プロセス

 

•コミュニケーション

 

•組織の有効性と効率性

 

 

 

MDSAP関係者は、品質マネジメントシステムの開発、実施、そのメンテナンスにより、意思決定プロセスにおけるMDSAPのすべての関係者、スタッフ、顧客、(内外の)ステークホルダーの関与を改善し、すべてのMDSAP関係者に高品質の製品およびサービスを提供するために利用されるプロセスの有効性を最大化できると考えられる。

 

医療機器単一監査プログラムは、品質マネジメントシステム(QMS)の方針と手順の実施を通じて、1MDSAPのミッションに関連するプロセス、製品、サービスの設計・開発(クリチカルマネジメントおよび管理的支援サービスを含む)2MDSAPに係わる製品およびサービス品質を継続的に改善し強化することである。

 

MDSAP品質マネジメントシステムマニュアルは、MDSAPの品質マネジメントシステムを理解するための重要な要素で、明確に組織へのガイダンスを提供することを目的としている。 MDSAP関係者に対しては、MDSAP品質マネジメントシステム(QMS)の効果的な実務知識を有し、関係を持つことが義務として掛かっている。

 

品質マネジメントシステムの設計と実施において、MDSAP QMSは以下を決定する:1)顧客の明示されたあるいは暗示されたニーズ; 2)作業プロセスおよび製品に対する適用される規制要求事項; 3)すべてのMDSAP関係者が識別したその他の要求事項。

 

MDSAP品質マネジメントシステムの目標は、MDSAPの製品およびサービスの品質を向上させることである。 目標を達成するために、ISO 180912014品質マネジメントシステムに基づくプロセスベースの品質マネジメントシステム-各国政府におけるISO 90012008の適用のためのガイドラインは、識別されたMDSAPプロセスの管理に使用される。このマニュアルでは、顧客や利害関係者に製品およびサービスを提供し、ISO 90012015規格の要求事項を満たすために利用され識別されたプロセスを管理するために、品質マネジメントシステム内で何が行われるかを説明する。 基本的な事業計画を実行する際のMDSAP関係者の役割は以下の通りである:

 

 

 

1-省略

 

* * セクション1終わり * *

 

 

 

2.引用規格

 

MDSAP品質マネジメントシステムの確立されている諸定義と基本は、以下の文書で明確にされている。

 

ISO 18091:2014 Quality Management Systems Guidelines for the Application of ISO 9001:2008 in Local Government

 

ISO 9001:2015 Quality Management Systems Requirements

 

ISO 9000:2015 Quality Management Systems Fundamentals and Vocabulary

 

ASQ Quality Glossary

 

* * セクション2終わり* *

 

 

 

3. 用語と定義

 

監査 - 監査基準が満たされている程度を判定するために,客観的証拠を収集し,それを客観的に評価するための,体系的で,独立し,文書化したプロセス (ISO 9000:2015)

 

力量 - 意図した結果を達成するために,知識及び技能を適用する能力(ISO 9000:2015)

 

適合 - 要求事項を満たしていること(ISO 9000:2015)

 

継続的改善 - パフォーマンスを向上するために繰り返し行われる活動(ISO 9000:2015)

 

是正処置 - 不適合の原因を除去し,再発を防止するための処置(ISO 9000:2015)

 

顧客 - 個人若しくは組織向け又は個人若しくは組織から要求される製品・サービスを、受け取る又はその可能性のある個人又は組織(ISO 9000:2015)

 

顧客満足 - 顧客の期待が満たされている程度に関する顧客の受け止め方(ISO 9000:2015)

 

文書 - 情報及びそれが含まれている媒体(ISO 9000:2015)

 

インフラストラクチャ - 組織の運営のために必要な施設,設備及びサービスに関するシステム(ISO 9000:2015)

 

マネジメントレビュー - 組織の品質マネジメントシステムの状況と有効性を確認するための定期的な経営会議(ASQ Glossary)

 

不適合 - 要求事項を満たしていないこと(ISO 9000:2015)

 

組織 - 自らの目標を達成するため,責任,権限及び相互関係を伴う独自の機能をもつ,個人又はグループ(ISO 9000:2015)

 

手順 - 動又はプロセスを実行するために規定された方法(ISO 9000:2015)

 

プロセス - インプットを使用して意図した結果を生み出す,相互に関連する又は相互に作用する一連の活動(ISO 9000:2015)

 

プロセスオーナー - プロセスのすべてのレベルで様々な機能や作業活動を調整する人は、必要に応じてプロセスの変更を行う権限や能力を持ち、パフォーマンスの実効性を確保するために、プロセス全体のサイクルを管理します。(ASQ Glossary)

 

製品 - 組織と顧客との間の処理・行為なしに生み出され得る、組織のアウトプット(ISO 9000:2015)

 

提供者 - 製品又はサービスを提供する組織(ISO 9000:2015)

 

品質 - 本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度(ISO 9000:2015)

 

品質改善 - 品質要求事項を満たす能力を高めることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部(ISO 9000:2015)

 

品質マネジメントシステム(QMS) - 品質に関するマネジメントシステムの一部(ISO 9000:2015)

 

品質マニュアル - マニュアル組織の品質マネジメントシステムについての仕様書(ISO 9000:2015)

 

品質目標 - 品質に関する目標(ISO 9000:2015)

 

品質計画 - 品質目標を設定すること及び必要な運用プロセスを規定すること,並びにその品質目標を達成するための関連する資源に焦点を合わせた品質マネジメントの一部(ISO 9000:2015)

 

品質方針 - 品質に関するトップマネジメントによって正式に表明された組織の意図及び方向付け(ISO 9000:2015)

 

要求事項 - 明示されている、通常暗黙のうちに了解されている又は義務として要求されている、ニーズ又は期待(ISO 9000:2015)

 

資源 - 必要に応じて、要求事項を満たすために特定のプロジェクト、製品、プロセス、および/または契約に適用されうる人、時間、金銭、設備、支援活動のこと。

 

リスク - 不確かさの影響(ISO 9000:2015)

 

サービス - サービス組織と顧客との間で必ず実行される,少なくとも一つの活動を伴う組織のアウトプット(ISO 9000:2015)

 

利害関係者 - ある決定事項若しくは活動に影響を与え得るか,その影響を受け得るか,又はその影響を受けると認識している,個人又は組織(ISO 9000:2015)

 

訓練 - 知識を伝達すること、及び技能を育成するための構造化されたプロセス。

 

* * セクション3終わり* *

 

 

 

4. MDSAPの内容

 

4.1 MDSAPとその状況の理解

 

MDSAPは、オーストラリア治療薬品局(TGA)、ブラジル保健サーベイランス当局(ANVISA)、カナダの健康製品および食品局(HPFB)、米国の食品薬品局(FDA)の間の協力声明の署名を通じて、20121127日に正式に創設された。2015724日、日本の厚生労働省(MHLW)と医薬品医療機器当局(PMDA)は、プログラムに参加するMDSAP機能声明(MDSAP P0001.002)に署名した。

 

MDSAPの目標は、医療機器メーカーの品質マネジメントシステムがより効果的で効率的で、負担の少ない規制監督を提供することである。 MDSAPの導入は、単一監査の関係者の規制要求事項を満たすことができるようにすることを目的としている。

 

参加国は、MDSAPの共同作業計画を作成した。 この実施計画は、技術、資源、サービスを蓄積して安全性を向上させること、およびより効率的な方法で医療機器の監視を行う、これは産業にとっても負担が少ないことをできるようにすることを目的としていた。

 

各参加国の規制当局は、MDSAP活動への参加に資金を提供し、MDSAPで共有される情報の機密性を維持する責任がある。

 

 

 

4.2 利害関係者のニーズと期待

 

MDSAPの利害関係者は、関係規制当局(RA)、監査機関(AO)、医療機器製造業者(MDM)、および医療機器の消費者である。(訳注:RAは各国規制当局だけでなく規制に関係する組織、即ちAOMDMの規制関係者を指す場合がある。)

 

RA(s)は、MDSAPMDM(s)の品質マネジメントシステムの適切な規制監督を可能にし、各機関の主権を尊重しながら、監督者間のワークシェアリングと相互承認を通してより効率的かつ柔軟な方法でリソースを使用することを期待している。 RA(s)はまた、国際的な基準とベストプラクティスに基づいて、規制アプローチと技術的要求事項のグローバルな推進を長期的に促進することを期待している。

 

AO(s)の主な期待は、標準化された手順と実践に基づいて、RA(s)のニーズに対応する規制監査を実施できることである。

 

MDM(s)へ主な期待は、監査/査察の数を減らし、より一貫性のある、予測可能で透明な規制プロセスを利用することによって、規制負担を最小限に抑えることである。

 

医療機器の消費者は、安全性が向上し、RA(s)による医療機器のより効率的な監視のために、プログラムの恩恵を受けるであろう。

 

 

 

4.3 品質マネジメントシステムの適用範囲

 

ISO 90012015のすべての要求事項は、MDSAPに適用される。

 

 

 

4.4 品質マネジメントシステムとそのプロセス

 

MDSAP RA(s)は、定義され、文書化され、顧客の要求事項の充足を通じて顧客満足度を高めるように設計された品質マネジメントシステムを展開してた。このシステムは、一連のプロセスベースの方法論で構成されています。この方法リンは、システムに展開され、維持され、継続的に改善されるように設計されている ISO 180912014品質マネジメントシステム - ISO 90012008の各国政府への適用に関するガイドライン。 MDSAP QMSは以下によって維持されなければならない:

 

•定められた範囲内でそのQMSの動作に必要なプロセスを識別する;

 

•これらのプロセスの順序及び相互作用を決定する;

 

•プロセスの運用とコントロールの両方が有効であることを確実にするために必要な判定基準と方法を決定する。 判定基準および方法は、このマニュアルで説明または参照されている各プロセス(セクション8.5 - 生産およびサービス提供)で特定されている;

 

•これらのプロセスの運用とコントロールをサポートするために必要なリソースと情報の可用性を確実にする (セクション7 - サポート);

 

•これらのプロセスの監視、測定、分析(セクション9 - パフォーマンス評価)

 

•計画された結果を達成するために必要なアクションの実施およびこれらのプロセスの継続的な改善(セクション10 - 改善)。

 

* * セクション4終わり * *

 

 

 

5. リーダーシップ

 

5.1リーダーシップとコミットメント

 

5.1.1一般

 

ISO 90012015国際品質基準の下で品質マネジメントシステムを導入するコミットメントは、プログラムが効果的なQMSを開発し、維持することを約束しているという強いメッセージをMDSAP関係者、スタッフおよび利害関係者に向かわせるものである。 MDSAP RAは、QMSの有効性を維持し、継続的に改善するよう努めること。

 

MDSAP関係者、スタッフおよび利害関係者に対し、法令・規制要求事項だけでなく、顧客要求事項を満たすことの重要性を伝えていること;

 

•品質に対する経営者のコミットメントを具現化する品質方針(セクション5.2 - 方針)を確立する;

 

•方針と整合性のある組織の品質目標(第6.2 - 品質目標と達成計画)が確立されていることを確実にする;

 

•品質マネジメントシステムの継続的な適合性、妥当性および有効性を確実にするため、マネジメントレビュー(セクション9.3 - マネジメントレビュー)を実施する;そして

 

•品質マネジメントシステムを維持し継続的に改善するために必要なリソース(セクション7.1 - リソース)の可用性を確保する。

 

規制当局評議会(RAC)と議長は、以下の品質マネジメント原則に沿った体系的かつ可視的な方法でMDSAPを指揮し、マネージすること(訳注:RACは企業内の法的規制マネジメント機能を期待しており、企業の経営者、経営会議、経営会議議長、法規制担当役員などから構成されるMDSAP運営の組織を想定している。)それらは:

 

•顧客重視 - 経営者は、現在および将来の顧客のニーズを理解し、顧客の期待を絶えず超えることを汲み取るよう努めること;

 

リーダーシップ - 経営者は、各達成目標(品質目標)のパフォーマンス指標を満足させる年次の戦略的アクションプランを策定する;

 

関係者の関与 - MDSAP RAを重視する人々は、人々がMDSAPで設定された目標やゴールを達成するために十分に関わることができる環境を維持する;

 

プロセスアプローチ - 経営者は、望ましい結果を達成するために設計された重要なプロセスを定義し、プロセスのインプットとアウトプットを測定し、顧客や他の利害関係者におけるそれらのプロセスの影響を評価する。

 

•マネジメントへのシステムアプローチ - 経営者は、目標に影響を与えるプロセスを識別し、プロセス間の依存関係を理解し、最も効率的な方法で目的を達成するためのシステムを構造化する、そして測定と評価を通じてシステムを継続的に改善するようにシステムを定義する;

 

•継続的改善 - MDSAP RAが継続中のコミットメントにおいてサービス、プロセスおよびシステムの改善を継続する;

 

•意思決定へ事実によるアプローチ - データと情報の分析に基づき効果的な意思決定とする;

 

•有益な利害関係者との相互関係 - MDSAPとその利害関係者は相互に依存しているため、MDSAP関係者は有益な相互関係とオープンコミュニケーションを維持することに努力する。

 

経営者が上記の原則を有効に活用すれば、MDSAP関係者、スタッフ、利害関係者によるMDSAP 「コミュニティ」に有益な結果を生むだろう。

 

 

 

5.1.2 顧客重視

 

すべての顧客の価値を確実にするために、継続的なコミュニケーションを通じてMDSAP RAの顧客のニーズと期待を見極める、その場となるMDSAP「コミュニティ」には様々に次のような、経営会議;フォーカスグループ; 顧客/利害関係者の調査が含まれている。経営者は、顧客のニーズと期待を判断するにあたり、一連の基準とするための要求事項へニーズと期待を翻訳し、また各MDSAPサイトが説明可能なパフォーマンスゴールを設定することを進めなければならない。ちなみに、特定されたサービスの満足度に関するベースラインを確立し、今後QMSに含めるために可能な他のサービス分野を特定するため開発された「顧客フィードバック調査」(MDSAPPilot / UCM379139.pdf)がある。

 

 

 

5.2 方針

 

MDSAPの方針は、質の高い作業とサービスの提供、個々のコミットメントとアカウンタビリティ、関係RAサイトの継続的な改善に対する明確な基準と期待を確立している。

 

経営者が確実にするのはその方針である:

 

MDSAPの目的に適切である。

 

•品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善し、要求事項を満たすコミットメントを含む。

 

品質目標の定義、確立、文書化およびレビューのためのフレームワークを提供する。品質目標は、方針の主要要素ごとに設定される(セクション6.2 - 品質目標とそれを達成するための計画)。

 

MDSAPの「コミュニティ」内で伝達され理解される。そして

 

•継続的な適合性についてレビューされる。品質方針の見直しは、MDSAP QMS P0005 - 管理責任および管理レビュー手順に記載されているもので、マネジメントレビューミーティングの定例アジェンダ項目となる。 (セクション9.3 - マネジメントレビュー)

 

 

 

5.3 組織の役割、責任および権限

 

MDSAPのトップマネジメントは、議長と副議長を含む規制当局評議会(RAC)で構成される。(追加情報については以下を参照、MDSAP P0009 - 規制当局評議会(RAC)の任命およびMDSAP P0003 - 規制当局評議会およびプロジェクト管理権者の役割と責任、監督方針および規則)トップマネジメントは、MDSAPシステム内の機能とそれらの相互関係をチャート、手順、フローチャートなどの組織を通じて識別し、MDSAPシステムによるビジネスを実施し、議論し、システムレベルにおける決定を承認する必要がある。

 

議長により、MDSAP内で効果的かつ効率的なQMSを実施し維持する責任と権限が定義され、伝達される。 RAC機能はトップマネジメントとして機能する;したがって、それは、文書化されたMDSAP QMS P0005 - マネジメントの責任およびマネジメントレビュー手順に従って、QMSの運用を監視するマネジメントレビューチームの役割も果す。QMSのコアビジネスプロセス、サポートおよび改善プロセスの責任が、各プロセスにおいて定義が文書化される。 人事組織は、プロセスの実行を担当し従事するすべての従業員について、各MDSAPの場所における職務内容の記述(Job Description)を維持する。RACが任命するMDSAP品質マネジメントシステムの管理責任者は他の責任とは関係なく以下の責任と権限を持つ:

 

•品質マネジメントシステムに必要なプロセスが確立され、実施され、維持されていることを確実にする。

 

•品質マネジメントシステムのパフォーマンスと改善の必要性ついてRACへ報告する。

 

•組織全体の顧客要求に対する意識の向上を確実にする。

 

•品質マネジメントシステムに関連する事項について、外部当事者との連絡役を務める。 そして

 

•品質問題を解決するため組織における独立性を有する。

 

各規制当局ごとに、MDSAP品質マネジメントシステムサイトの代表者が任命され、その者はMDSAP品質マネジメントシステムマネジメント代表として、それらのサイトにおける品質マネジメントシステム導入の責任を負う。

 

* * セクション5終わり * *

 

 

 

6. Planning 計画

 

6.1 リスクと機会に対処する

 

MDSAPRAによって、リスクと機会を評価し、それらに対処するためアクションを取ることを可能にする品質マネジメントシステムの開発がされている。リスクは、MDSAP QMS P0004 - リスクマネジメント手順によって評価され、扱われ、多くのQMSプロセスから特定することができる、それらは、不適合および是正処置(MDSAP QMS P0009)、内部監査(MDSAP QMS P0008)、苦情および顧客からのフィードバック(MDSAP QMS P0011)およびマネジメントレビュー(MDSAP QMS P0005)がある。

 

6.2 品質目標とそれらの達成計画

 

MDSAP RAは、それらのゴールのため具体的なパフォーマンス指標と戦略を含むいくつかのパフォーマンスゴールを定める。これらのは、すべてのMDSAP関係者の期待に基づく具体的かつ測定可能とするステートメントとなる。全体として、これらのゴールは、それぞれのMDSAPサイトの達成度と説明責任を測定可能にするために使用される全体を見渡す基準となるものである。パフォーマンスゴールと指標は品質目標とするものであって、MDSAPの特定の機能とレベルに影響を及ぼすものである。品質目標は、顧客の要求事項が満足されていることを確実にするために、本プログラムの品質重視の重要な領域を識別するために使用される。これらの品質目標は、MDSAPパフォーマンスの尺度として毎年(MDSAP関係者とRACによって)レビューされ、品質マネジメントシステムの有効性が評価される。この結果は、将来構想、戦略、およびリソースの開発のためのニーズ評価としても役立つ。この品質目標は、そのドキュメントMDSAP QMS F0001.1 - MDSAP QMS方針と目標で定義されている。

 

 

 

6.3 変更計画

 

RAC(規制当局評議会)は次のことを確実にする。

 

QMSの計画は、セクション4.4に示す要求事項を満たし、パフォーマンスゴール(品質目標)を達成するために遂行される。 そして

 

QMSの完全性は、変更が計画され実施された場合においても維持される。

 

変更の計画は、識別、定義、文書化、監視、評価、改善のプロセスに対して品質目標と顧客要求事項を満足すするため必要とされることに重点を置く。RACは、継続的改善プロセスを通じてMDSAPのニーズと要求事項を特定する。QMSの内部監査は、システムの完全性を維持するために使用される。

 

* * セクション6終わり * *

 

 

 

7. 支援

 

7.1 リソース

 

7.1.1 一般

 

MDSAPの予算計画プロセスは、MDSAPシステムのパフォーマンスゴールと整合し、そのゴールを達成するために必要な人的および財政的リソースを特定する。MDSAPの予算は、参加統治機関のレビューと承認の対象となる。予算計画プロセスを通じて、MDSAP RAは以下の主題に必要なリソースを決定し提供する。

 

QMSを実施し維持し、その有効性を継続的に改善する。 そして

 

•顧客の要求事項を満足することにより、顧客満足度を向上させる。 (セクション9.1.2 - 顧客満足度)

 

MDSAPの品質目標には、品質マネジメントシステムの確立と維持に必要なリソースの特定と定義の必要性が含まれる。

 

 

 

7.1.2 要員

 

MDSAP RAは、適切な教育、訓練、スキルおよび経験に関して、製品およびサービス要求事項への適合に影響を及ぼす作業を行うすべての参加者/スタッフに力量があることを確実にする。各MDSAP RAは、製品およびサービス仕様の知識を必要とするすべての人員に、製品およびサービス仕様の変更を認識させることを確実にする責任がある。評価活動のために必要な訓練は、IMDRF / MDSAP WG / N6FINAL2013 - 規制当局調査機関の力量と訓練要求事項により定義されている。

 

 

 

7.1.3 インフラストラクチャ

 

MDSAP RAは、製品およびサービス要求事項への適合を達成するために必要なインフラストラクチャを決定し、提供し、維持する。これは、毎年のMDSAP予算計画プロセスを通じて行うことができる。インフラストラクチャには、該当する場合:

 

a) 建物、作業スペース及び関連するユーティリティ;

 

b) プロセス機器(ハードウェアとソフトウェアの両方); そして

 

c) 支援するサービスを確実にするものであってMDSAP品質システムを効果的にする機能。

 

 

 

7.1.4 プロセス運営の環境

 

MDSAP RAは、プロセスの運用に必要な作業環境の決定と管理、要求事項への適合を実現することが必要とされる。これは、QMSの計画、マネジメントレビュー、メンテナンスおよび運用を通じて達成される。経営者は、MDSAP全体のパフォーマンスを向上させるために、MDSAPの「コミュニティ」で働く各個人のモチベーション、満足度、パフォーマンスに作業環境が肯定的に影響することを確実にする。

 

 

 

7.1.5 監視・測定のリソース

 

MDSAP RAは、監視および測定しその結果を得るために必要なリソースを提供する。MDSAP活動のモニタリングについては、セクション9のパフォーマンス評価で後述する。

 

 

 

7.1.6 組織の知見

 

組織の知見は、MDSAPのプロセスと文書の開発を通じて徹底して確立され、変化のニーズ、グループディスカッション、苦情処理プロセス、マネジメントレビュー、継続的改善プロセスなどの評価によって開発されたものがある。

 

 

 

7.2 力量

 

以下の要求事項を満足するためのトレーニングとその方法論は、MDSAP QMS P0014 - トレーニング手順に記載されている。

 

MDSAPの運営管理:

 

•製品およびサービスの要求事項に適合するために影響を及ぼす作業を行う関係者/スタッフに必要な力量を決定する。(訳注:必要な力量は全ての従業員それぞれのJob Descriptionに記載されることが確立されたこととなる)

 

•該当する場合は、必要な力量を達成するためのトレーニングやその他のアクションをとる。

 

•取られたアクションの有効性を評価する。 そして

 

•教育、トレーニング、スキルおよび経験について適切に記録し維持する。(訳注:必要な力量は全ての従業員それぞれの教育、トレーニング、スキルおよび経験について記録することを求めている)

 

 

 

7.3 認識

 

トップマネジメントは、関係者/スタッフが活動の関連性と重要性を認識し、品質目標の達成にどのように貢献しているかを確認する責任がある。

 

 

 

7.4 コミュニケーション

 

MDSAPにより、品質マネジメントシステムのプロセスとその有効性に関するさまざまなレベルと機能の間のコミュニケーションを確実にするための適切なプロセスを作成される。さらに、RAC(規制当局評議会)は、すべての利害関係者の関与の手段として、すべてのMDSAP関係者からのフィードバックとコミュニケーションを積極的に取ることを働き掛ける。

 

 

 

7.5 文書化情報

 

7.5.1 一般

 

品質マネジメントシステムのドキュメントに含まれるのは:

 

•文書化されたステートメントの品質方針(5.2.1参照)および品質目標(6.2参照)またはそれらを参照するもの;

 

•品質マネジメントシステムマニュアル;

 

ISO規格およびMDSAPで要求される文書化された手順; そして

 

MDSAPがプロセスの効果的な計画、運用、管理を確実に行うために必要と判断した、記録を含む文書。

 

次の図は、QMSの全体的な構造を示し、システムを構成するドキュメントのレベルを示している。

 

2:ドキュメントの階層と品質マニュアルの構造(図:省略)

 

 

 

MDSAP RAは、ISO 90012015およびMDSAPの要求事項を明確にするための品質マネジメントシステムマニュアル(レベル1文書)を確立し、維持する。

 

品質マニュアルには以下が含まれる:

 

QMSの範囲(セクション1)。

 

QMSに必要な文書化された手順(レベル2)への参照、および製品および/またはサービスを顧客に提供すること。

 

•プロセス間の相互作用の説明、および

 

•図解(図3)は、セクション410に示された要求事項のQMSにおける関連性を示している。この図は、MDSAPが要求事項を満たしているかどうかについて顧客および利害関係者の認識に関する情報の評価が必要であることを定義する上で、顧客の要求事項が重要な役割を果たすことを示している。

 

 

 

3MDSAP品質管理システムの連携(省略)

 

 

 

7.5.2 作成と更新

 

品質マネジメントマニュアルおよびレベル2および3の文書は、現在のマネジメントシステムまたはプロセス方法論の変更を反映するために必要に応じて更新および改訂されている。これらの文書のオンライン版は管理されている;しかしながら、これらの文書の印刷版はすべて非公式のコピーとなる。

 

 

 

7.5.3 管理文書情報

 

MDSAP品質マネジメントシステムで必要とされる文書は、文書化された手順「MDSAP QMS P0002 - 文書管理および承認手続き」に従って識別され、統制される、以下に必要な統制を確立する:

 

•問題が発生する前に文書の適切性を承認する。

 

•必要に応じてレビューと更新を行い、文書を再承認する。

 

•ドキュメントの変更や現在の改訂状態が識別されていることを確認する。

 

•該当する文書の関連バージョンが使用時点で利用可能であることを確認する。

 

•文書を読みやすく、容易に識別できるようにする。

 

•品質マネジメントシステムの計画と運用に必要と判断された外部発行文書が特定され、その流通が管理されていることを確認する。 そして

 

•旧文書の意図しない使用を防止し、いかなる目的でも保存されている場合は、適切な文書を適用できるようにすること。

 

必要な品質活動が実施されたことを証明する手段としてQMS全体で品質記録が収集される。MDSAP QMS P0002 - 文書管理および承認手順は、品質記録要求事項に対応するために確立される。さらに、各コアビジネスプロセス、サポートおよび改善プロセス文書は、識別、保管、保護、検索、保管期間および品質記録の処分の方法論を明確にする。それぞれの「プロセスオーナー」は、要求された品質記録が、定められた要求事項に従って作成され、維持されることを確実にする責任がある。

 

* * セクション7終わり * *

 

 

 

8. 運営

 

8.1 運営計画および管理

 

MDSAP RAQMSの適用範囲の関係者すべてにサービスを提供するために必要なプロセスを計画し、開発すること。運用計画は、QMSの他のプロセスと一貫性があること。運用計画では、MDSAP RAは必要に応じて次の事項を決定する:

 

•製品および/またはサービスの品質目標および要求事項。

 

•プロセスおよび文書を確立し、製品および/またはサービスに固有のリソースを提供する必要性。

 

•検証、バリデーション、監視、監査、およびサービスに特有の活動とサービス受入基準の要求事項。そして

 

•業務プロセスと結果として生じるサービスが要求事項を満たすという証拠を提供するために必要な記録。

 

この計画の成果は、品質マネジメントシステムが製品および/またはサービスの産出および提供が顧客要求事項を満たすことを保証するために使用されるコア方法論を含み、一連の製品および/またはサービス配信プロセス(セクション4.4)をもたらすものである。以上の要求事項に対処するために、品質計画と呼ばれる方法論が以下に詳述されている:

 

 

 

         要素                計画の方法論

 

---------------------------------------------------------------------------------

 

製品/サービスの品質目標と要求事項:各プロセス文書には、プロセスがサポートするサービスの特定のゴールとパフォーマンス指標への参照を含める。 利害関係者と顧客は、製品/サービスの要求事項に関する情報を提供するものとする。

 

---------------------------------------------------------------------------------

 

製品/サービスの開発におけるコントロールする品質計画と方法:サービスを提供するために使用されるプロセスは文書化される。 その文書には、プロセス、プロセス目標、プロセス実行における一連の活動として、要求された統制、監視および測定の方法論、文書および記録管理のための規定を含む。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

製品/サービスに固有のリソース:サービスを提供するためのリソースの準備は、年間予算プロセスを通じて行う。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

検証、バリデーション、監査活動:技術開発などの設計を必要とするサービスには、これらの活動をプロセスに組み込こむ。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

品質記録の確立:文書化された各プロセスは、プロセス実行の証拠を提供するために保管される記録を識別する。

 

 

 

8.2 製品およびサービスの要求事項

 

8.2.1 顧客コミュニケーション

 

必要に応じて、MDSAP RAは、顧客の苦情を含む要求事項、変更、および顧客フィードバックに関して顧客(内/外)とのコミュニケーションのための効果的な取り決めを決定し実施する(MDSAP QMS P0011苦情および顧客フィードバック手順を参照)。 MDSAPは、内部および外部顧客と定期的に以下の手段を介してコミュニケーションをとる:

 

•チームミーティングとコミュニケーション;

 

MDSAPウェブサイト、Webexなどの電子メディア;

 

•利害関係者とのミーティング; そして

 

RAC会議。

 

 

 

8.2.2製品およびサービスの要求事項の決定

 

MDSAP RAが決定すべきもの:

 

MDSAP関係者、利害関係者、社内外の顧客による規定要求事項;

 

•顧客が明示していないが、特定または意図された用途に必要な要求事項;

 

•製品および/またはサービスに関連するその他の要求事項(州/連邦/国際); そして

 

MDSAPプロセスによって決定される追加要求事項。

 

 

 

8.2.3 製品およびサービスの要求事項のレビュー

 

各文書化されたコアビジネスプロセスに、各プロセスの実行に起因する製品および/またはサービスに関連する要求事項をレビューするための規定を組み込む。

 

 

 

8.2.4 製品およびサービスの要求事項の変更

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、規制当局および監査機関が送付状の使用によるMDSAP要求事項の変更が関係者に配布され、認識していることを確実にする。また、他の利害関係者は、MDSAP Webサイトに申し込み、文書のアップデートを電子メール受信することもできる。

 

 

 

8.3 製品およびサービスの設計・開発

 

8.3.1 一般

 

MDSAP RAは、Pan American Health OrganizationsPAHO)規制取引プラットフォーム - セキュア(REP)の開発/保守の計画、管理、設計インプットを提供する。REPは、規制情報の安全な交換において、MDSAPおよび他の関係RAを支援するマルチプログラムのWebベースのITポータルである。 MDSAP関係者は、REPを活用して、運用の管理や公式のMDSAPドキュメント収納庫としての支援を行う。

 

 

 

8.3.2 設計・開発の計画

 

設計・開発計画の要求事項は、REP要求事項文書およびプロジェクトに関連する他の文書に記載されている。設計・開発の計画のMDSAP REPワーキンググループは、PAHOが以下を決定するのを支援する:

 

•設計・開発段階;

 

•適切な一般的、セキュリティおよび導入要求事項;

 

•各設計・開発段階に適したレビュー、検証、バリデーション; そして

 

•設計・開発の責任と権限。

 

MDSAP REPワーキンググループは、効果的なコミュニケーションと責任の明確な割り当てを確実にするために、参加しているRAのサイトとREP間のインターフェースを管理する。

 

計画アウトプットは、設計・開発が進むにつれて、必要に応じて更新される。

 

 

 

8.3.3 設計・開発のインプット

 

技術ソリューション開発要求事項に関連するインプットが決定され、記録が維持される。インプットには以下が含まれる:

 

•機能およびパフォーマンス要求事項;

 

•適用される法令および規制要求事項;

 

•該当する場合は、以前の同様の技術ソリューションの結果から得られた結果;そして

 

•設計および開発に不可欠なその他の要求事項;

 

これらのインプットは適切性についてレビューされる。要求事項は完全であり、明確であり、相互に矛盾していないこと。

 

 

 

8.3.4 設計・開発のコントロール

 

「技術開発プロセス」の適切な段階で、設計・開発のシステムレビューは、以下のように計画されたアレンジに従って実施される。

 

•要求事項を満たす設計・開発の結果の手腕を評価する;そして

 

•問題を特定し、必要な処置を提案する。

 

そのようなレビューの参加者には、レビューされている設計・開発段階に関する機能の代表を含める。レビューの結果と必要な処置の記録は、MDSAP QMS P0007 - 品質記録手順の管理に規定されているとおりに維持される。

 

検証は、設計・開発の成果が設計および開発の入力要求事項を満たしていることを確実にするために行う。検証結果および必要な処置の記録は、MDSAP QMS P0007 - 品質記録手順の管理に規定されているとおりに維持される。

 

設計・開発のバリデーションは、結果として生じた技術ソリューションが、指定されたまたは既知の意図された用途またはアプリケーションの要求事項を満たすことができることを確実にするために計画された取り決めに従って実施される。実施される場合、バリデーションは技術ソリューションの提供または実施に先立って完了する。バリデーションの結果と必要な処置の記録は、MDSAP QMS P0007 - 品質管理の管理手順に規定されているとおりに維持される。

 

 

 

8.3.5 設計・開発のアウトプット

 

設計・開発による技術アウトプットは、設計・開発のインプットに対する検証を可能にし、リリース前に承認される形式で提供される。 設計と開発の成果には:

 

•設計・開発のインプット要求事項を満たし;

 

•購買、生産、サービス提供に関する適切な情報を提供し;

 

•受け入れ基準を含むか、または参照し; そして

 

•技術ソリューションの効果的実施に不可欠な特性を規定する。

 

 

 

8.3.6 設計・開発の変更

 

設計・開発の変更が特定され、記録が維持される。変更には、必要に応じてレビュー、検証、バリデーションされ、実施前に承認される。設計・開発の変更のレビューには、使用されている技術ソリューションに対する変更の影響の評価を含める。変更のレビュー結果および必要な処置の記録は維持される。

 

 

 

4ITポータル開発プロジェクトの設計と開発プロセス(省略)

 

 

 

8.4外部提供されるプロセス、製品、サービスの管理

 

8.4.1一般

 

MDSAP RAは、外部から提供されたプロセス、製品、およびサービスが、望ましい結果を保証するため規定要求事項に適合していることを確実にする。MDSAPのインプットはPAHOに提供され、MDSAPおよびその他すべての参加プログラムの要求事項に従って製品/サービスを提供する能力に基づいてベンダーを評価し選択するのに役立てる。PAHOは、評価の結果および評価から生じる必要な処置を維持する。

 

 

 

8.4.2管理のタイプと範囲

 

外部提供される製品またはサービスは、要求事項の文書の入手可能性を含み、条件、完全性、識別および適合性が調達文書要求事項と一緒となっていることが受領時に検証される。

 

 

 

8.4.3外部提供者の情報

 

MDSAP関係者は、外部提供者との間で以下の要求事項を満たすこと:

 

•製品、サービス、プロセスの承認;

 

•要員の資格; そして

 

•品質マネジメントシステム。

 

MDSAP RAは、サプライヤーとのコミュニケーションの前に特定の購買要求事項の適切性を確実にする。

 

 

 

8.5生産およびサービスの提供

 

8.5.1生産およびサービス提供の管理

 

利害関係者および/または顧客に受け入れ可能なサービスを提供し、運営を管理するため文書化された手順がMDSAP QMSマネージャー/代表者によって開発される。これらの手順は、この品質マネジメントシステムマニュアルで参照されるものである。

 

MDSAP RAの計画は、適用される場合、以下を含む管理された条件でこれらのプロセスを実行する。それらは:

 

•必要に応じて作業指示書の入手可能性;

 

•該当する場合は、適切な機器の使用;

 

•監視と測定の実施、製品のリリース、納品および納品後の活動の実施。

 

MDSAP RAは、監視、測定、QMS内部監査、および/または評価を通じてプロセスをバリデートし、適合性を確実にする。バリデーションは、計画された結果を達成するためこれらのプロセスの能力を実証するものである。各プロセスにおけるこれら履行は、後続の測定または監視によって検証することができる製品および/またはサービスをもたらす。これらには、製品が使用された後、または納品された後にのみ欠陥が明らかになるプロセスが含まれる。プロセスが設計・開発を含む場合、リリース前の適合性を確実にするために、プロセスにそのような(訳注:バリデーションの)技術とステップも組み込まれる。

 

これらのプロセスのためのMDSAPの取り決めには、該当する場合、以下を含める。

 

•プロセスのレビューと承認のための定義された基準;

 

•該当する場合は「設備機器」の承認と要員の認定資格;

 

•特定の方法および手順の使用;

 

•手順と指示に従う品質記録の要求事項;そして

 

•必要に応じてリ・バリデーションを行う。

 

 

 

8.5.2 識別とトレーサビリティ

 

必要に応じて、MDSAP QMSは、監視および測定の要求事項の実現、提供および使用に対する正当性の認識を確実にするため適切な手段によりプロセスの実行によって帰着するすべての製品を特定する。

 

 

 

8.5.3顧客または外部提供者に帰属する所有物

 

顧客所有物には、名前、住所、電話番号、その他のデータなど、受け取った個人情報が含まれますが、これに限定されない。REPワーキンググループは、PAHOとともに、この情報を特定、検証、保護、保護し、プライバシー法の法律や要求事項に準拠するものである。REPは、この情報を保護するための安全なネットワークを提供するために開発された。

 

 

 

8.5.4保存

 

評価文書、トレーニング記録、監査報告書、製造者証明書などのMDSAPのアウトプットは、REPおよびMDSAP / RAITシステムに安全に保管される。

 

 

 

8.5.5出荷後の活動

 

その製品またはサービスに関連するMDSAPの出荷後の活動は、苦情および/または顧客フィードバック手順(MDSAP QMS P0011)の下で処理され、またマネジメントの責任とレビューの手順(MDSAP QMS P0005)のアウトプットでもある。

 

 

 

8.5.6変更管理

 

MDSAPの変更はMDSAP QMS P0002 - 文書管理および承認手続きによって管理され、プログラムの変更は文書化され、第8.2.4項に記載されているように利害関係者へ伝達される。

 

 

 

8.6製品およびサービスのリリース

 

MDSAP製品およびサービスのリリースは、監査機関による「監査機関の認可/認証」および「監査レポートと認証書の発行」に翻訳することができる。これらの活動は、MDSAP手順に従って適切に確立され、文書化され、管理される。

 

 

 

8.7不適合アウトプットの管理

 

MDSAP関係者は、要求事項に適合しないアウトプットが特定されること、および意図しない使用や流通を防止するためにコントロールされることを確実にする。レベル2MDSAP QMS P0009 - 不適合および是正処置手続は、不適合アウトプットを扱うためのコントロールおよび関連する責任と権限を定義するものである。

 

該当する場合、MDSAP関係者は次の方法で不適合を管理する。

 

•検出された不適合を除去する処置を取る。

 

•必要に応じて、関連の権威による特別採用での使用、リリースまたは受容の承認。

 

•当初の意図された用途または適用を除外する処置を取る。 そして

 

•納品または使用開始後に不適合アウトプットが検出された場合、不適合の影響または潜在的な影響により適切な処置を取る。

 

* * セクション8終わり * *

 

 

 

9. パフォーマンス評価

 

9.1 監視、測定、分析および評価

 

MDSAP RAの製品とサービスの要求事項が満たされていることを検証するために製品/サービスを監視および測定を行う。これは、文書化された手順に従って、製品/サービス運用の適切な段階で実施されるものとする。製品/サービスの監視は、各MDSAP RAサイトで管理されている適用可能な手順と記録で識別される。

 

毎年、内部監査および/または評価の後、QMSの適用範囲にある各MDSAPサイトは、その製品/サービスに関してRACに報告し、必要に応じて改善のための勧告を提供すること。

 

合格基準に対する適合性の証拠が維持される。記録は、プロジェクトマネージャーが製品/サービスのリリースを承認していることを示すものである。関連する機関、および適切な場合は顧客が別途承認しない限り、計画された取り決めが十分に完了しなければ、製品のリリースおよびサービスの提供を進めてはならない。

 

MDSAP RAは、適切な場合には、品質マネジメントシステムのプロセスを監視するための適切な方法を適用する。これらの方法は、計画された結果を達成するためのプロセスの能力を示し、意図された目的を達成するための各プロセスの継続的な能力も確認する。計画された結果が達成されない場合、プロセスの適合性を確保するための適切な処置を取ること。および計画された結果が達成されない場合、適切な是正処置がとられる。

 

 

 

9.1.1一般

 

MDSAP RAの計画と実行に必要な監視、測定、分析および改善プロセス:

 

•製品およびサービス要求事項への適合性を実証し;

 

QMSの適合性を確保し; そして

 

QMSの有効性を継続的に改善する。

 

 

 

9.1.2 顧客満足度

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、お客様の要件を満たしているかどうかについての顧客の認識に関する情報を監視する。 MDSAPコミュニティ内の満足度は、プロセスの実行における年間顧客フィードバック調査の管理を通じて監視することができる。また、MDSAPでは、年間利害関係者の満足度調査を実施し、RACやチームミーティングなどの他の情報源からのインプットを取得するものとする。

 

 

 

9.1.3 分析と評価

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、適切なデータを決定、収集、分析して、QMSの適合性と有効性を実証し、QMSの継続的改善がどこの箇所で行われるべきかを評価する。

 

データの分析は情報に関連するものであって、なおこれらに限定されない:

 

•顧客満足;

 

•製品要求事項への適合性;

 

•継続的改善を含むプロセスおよび製品の特徴および傾向。

 

分析結果は、MDSAP QMS P0005 - マネジメントの責任およびマネジメントレビュー手順に従って報告され、以下を決定する。

 

•傾向性;

 

•顧客満足度;

 

•プロセスの有効性と効率性;

 

•比較対象(ベンチマーキング);

 

MDSAPの品質目標を達成するための進捗状況;そして

 

•改善が必要な分野。

 

 

 

9.2内部監査

 

MDSAP QMSマネージャー/代表者は、QMS監査および/または計画された間隔で評価を行う、品質マネジメントシステムは:

 

•計画された取り決めにより、ISO 9001規格の要求事項、およびMDSAPによって確立されたQMS要求事項に適合し;そして

 

•効果的に実施され、維持されているか。

 

監査/評価活動は、監査対象のプロセスおよび領域の状態と重要性、および以前の監査/評価の結果を考慮して計画されること。内部監査基準、範囲、方法が定義されていること。監査員の選定と監査の実施は、監査プロセスの客観性と公平性を確実にすること。監査員は自分に関係する業務を監査してはならない。

 

監査/評価の計画と実施、報告と記録の維持の責任および要求事項は、レベル23MDSAP QMS P0008 - 内部評価手順と関連するテンプレートで定義されている。 この手順で明確にするのは:

 

•監査の計画と実施に関する責任および要求事項;

 

•監査は、監査プロセスの客観性と公平性を保証するために監査対象となる活動を行う者以外の人員によって実施される;

 

•監査記録と結果を維持する; そして

 

•結果をトップマネジメントへ報告する。

 

MDSAP RAサイトは監査対象領域を担当し、監査中に発見された欠陥についてタイムリーに是正処置を講じる。監査の結果は記録され維持され、フォローアップ活動には是正処置の実施の検証と検証結果の報告が含まれる。

 

 

 

9.3 マネジメントレビュー

 

9.3.1 一般

 

RACは、少なくとも1年に1回品質マネジメントシステムをレビューし(MDSAP QMS P0005 - マネジメント責任とマネジメントレビュー手順を参照)、必要に応じてシステムの有効性と継続的な適切性と適合性を評価する。 このレビューでは、品質方針や品質目標を含め、MDSAP品質マネジメントシステムの変更の必要性を評価する。

 

 

 

9.3.2 管理レビューインプット

 

マネジメントレビューへのインプットは、文書化された手順に規定されており、以下に関連する現在のパフォーマンスおよび改善の機会が含まれる。

 

•内部品質監査の結果;

 

•社内外の顧客からのフィードバック;

 

•プロセスのパフォーマンスと製品適合性;

 

•是正処置のステータス;

 

•以前のマネジメントレビューからのフォローアップ活動;

 

•品質マネジメントシステムに影響を与える可能性のある変更;そして

 

•改善のための推奨事項。

 

 

 

9.3.3 マネジメントレビューアウトプット

 

マネジメントレビューのアウトプットは、文書化された手順に規定されており、決定およびアクションに関連するものが含まれる。それらは:

 

•品質マネジメントシステムとそのプロセスの有効性の向上;

 

•顧客の要求に関連する製品および/またはサービスの改善;そして

 

•リソースに対するニーズ。

 

マネジメントレビューの結果は、MDSAP QMS P0005 - マネジメント責任とマネジメントレビュー手順に従って記録され、維持される。

 

* * セクション9終わり * *

 

 

 

10. 改善

 

10.1 一般

 

MDSAP関係者は、品質方針、MDSAPの目的、内部監査結果、データの分析、是正処置およびマネジメントレビューの適用を通じて、品質マネジメントシステムの効率性と有効性を継続的に向上させるものとする。

 

 

 

10.2不適合と是正措置

 

MDSAP参加者は、再発を防止するために、現存する不適合の原因を取り除くための処置を講じる。是正処置は、遭遇した不適合の影響に対して適切であること。レベル2 MDSAP QMS P0009 - 不適合および是正処置手順は、以下の要求事項に対処する方法論を提供する:

 

•顧客の苦情を含む不適合に関する品質データのレビュー;

 

•不適合の原因を特定し;

 

•不適合が再発しないことを確実にする処置の必要性を評価し;

 

•必要な行動の決定および実施;

 

•取られた行動の結果の記録を維持し;そして

 

•是正処置の有効性のレビューを行う。

 

可能な是正処置の必要性を特定するためにMDSAPが使用する情報の例としては、利害関係者の懸念や苦情;内部および外部の監査報告書;マネジメントレビューからのアウトプット;データ分析からのアウトプット;関連するQMS記録;プロセス測定;ステークホルダーのフィードバック調査を含む内部および外部の顧客フィードバック調査が含まれる。

 

 

 

10.3 継続的な改善

 

QMSの有効性は、システムに組み込まれた特定のプロセスや活動を通じて継続的に改善されるものとする。これらの品質改善の目的達成手段の役割は、MDSAP QMS P0013 - PDCAサイクルを含む継続的改善手順(Plan-Do-Check-Act)に記載されている。

 

MDSAPの品質マネジメントシステムのプログラムでは、プロセスの継続的な改善が不可欠である。品質向上目的達成手段の追加的な役割を以下に述べる。

 

品質方針 - 品質方針は、MDSAP内外の顧客およびステークホルダーの優先順位を反映するために策定される。さらに、提供されるサービスの質とそれを提供するために利用されるプロセスの両方において継続的改善を目指す努力を表明するものである。

 

品質目標 - 品質マネジメントシステム内の文書化されたプロセスごとに特定の測定可能な目的が確立されている。これらの目標は、当社の全体的な業績を評価するために設定された主要なパフォーマンスゴールと一致させる。また、目標は、プロセスの有効性を測定し、改善活動を実施し、測定するためのベースラインを確立するためのフレームワークを提供する。

 

内部監査結果 - 内部監査結果のステータスは、MDSAP QMS P0008 - 内部評価手順に記載されているように、RACに報告される。要約された監査レポートには、報告された監査不適合に起因する是正処置および予防処置を含む、プロセスまたはシステムの改善に関する推奨事項が含まれている。

 

データの分析 - プロセスのオーナーは、品質マネジメントシステムの適合性と有効性を実証し、品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善が可能かどうかを評価するために、収集され、分析される関連データをレビューする。

 

是正処置 - このプロセスは、品質マネジメントシステム内で発生する現存の不適合の原因を是正するために必要な是正処置を特定する。そのような行動は、常に品質システムを改善する機会とみなされる。

 

マネジメント責任とマネジメントレビュー - MDSAP QMS P0005 マネジメント責任とマネジメントレビュー手順では、マネジメントレビューがスケジュールされている/保留されている頻度を記述している。これらの会議は、上記のすべての活動の結果をレビューし、システムの全体的な有効性を評価し、必要とされるかもしれない追加の改善イニシアチブを特定する機会を提供するものである。

 

 

 

プロセスと活動の相互作用を以下のフローチャートに示す。

 

5:プロセスの相互作用(省略)

 

* * セクション10終わり * *